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2011年12月〜2012年1月の「一服いかが?」



2011年12月20日(火)
<人生とは自分自身とのたたかいである! 〜キバラメグロハエトリの場合〜 >
<夏だ海だ、クリスマスだ!>
<コレステロールの補給>


2011年12月20日(火)
子どもの本でラテンアメリカめぐり展」を勝手にご紹介


2011年12月30日(金)
<早く終っちくれ2011年よ>


2012年1月17日(火)
<進化するキバラメグロハエトリ>
<リマのでんしゃ、やっと一般公開>
<今さらですが、年末年始>
<ハシンタ猫の誕生日>


2011年12月20日(火) 午後10時の室温26℃ 湿度62% 晴れ
<人生とは自分自身とのたたかいである! 〜キバラメグロハエトリの場合〜 >


 私のテラスの常連、キバラメグロハエトリ君。
 (スペイン語名mosquerito silbador、学名はCamptostoma obsoletum)


 コスタ・リカからアルゼンチンにかけて分布する、体長10センチの小鳥で、ファンキーな髪形が特徴です。
 名前の通り、主に羽虫や蟻を食べるそうです。


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「むむっ、そこの非常〜〜に美しいキバラメグロハエトリ(♂)は、いったいどこのどいつだ?!
だれの許可を得て、ここの羽虫を食べているんだ!」


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「おのれ……喧嘩を売る気だな?!
(…見れば見るほど、なんと美しいキバラメグロハエトリ(♂)なのだろう!
これは大事件だ、こいつに縄張りをとられたら大変だ!)」


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そこでぐいっと胸を張ってみる…
敵は少しも動じず。


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一声高く啼いてみる…
敵は少しも動じず。


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とさかをめいっぱい立ててみる…

「なんだよ、なんで同じことするんだ!」

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首をぐっとかしげてみる…

「おい、真似は反則だと言ったろうが!」

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「おれはこんなに大きいんだぞ!」

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「こ〜〜んなに大きいんだぞ!」

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「手ごたえのない戦いに私は疲れました…」
(遠い目…)

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「…なーんてたそがれている場合ではない、
このキバラメグロハエトリパンチを受けてみよ!バシッ!」


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………青海波?

「…優雅に舞ってどうするっ!」

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 種明かし。
 テラスに奥行き感を出そうと思って、壁にかけてある古鏡。
 その前で、週数回は自分の影とたたかっていくキバラメグロハエトリ君です。


 階下にいても聞こえるほど、びっくりするような大きな声で、フィーフィー!フィーフィー!と鳴きたてます。
 アンデスのカーニバルで使うホイッスルを吹きたてるような、鋭いけれどちょっと物哀しくもある声です。
 さいしょはてっきり、セルニカロかなにか、猛禽類が啼いているのだと思ってました。
 まさかこんなかわいい小鳥ちゃんだったとは。


 カメラを持ってそうっとテラスに出ても、彼は自分の影とのたたかいに没入していて、逃げもしません。

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そう言っているあいだにも戦いは佳境に… 「あらよっと!」
鏡の枠を超えて、場外乱闘に突入?!

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 「むむむ〜〜〜、なんとしつこい奴!
 ……たしかに実に美しい、見惚れるほどハンサムなキバラメグロハエトリ(♂)ではあるがっ!
 だからこそますます許せん!」


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「え〜い、これでどうだ!少しは怖いかっ?!」

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 …しかしさいごはいつも、自分に負けて飛び去るメグロキバラハエトリ…じゃなかった、キバラメグロハエトリ君なのでした。おわり。
 (今朝もまた来て、二時間くらいたたかってました〜)


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そういえば昔(2006年)ハシンタ猫も、当時はうちの中においてあった同じ鏡で、自己とたたかっていました。
耳たおしてるから本気ですよね、これ。


もしかして魔法の鏡なのかも。
私も一度じっくり覗きこんでみよう。
なにか違うじぶんが見えてくるかもしれない…ですものね!


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 おまけ。
 鉢植えなのに際限なく巨大化して、テラスの通路を封鎖しつつあるサトイモ科の葉っぱ…


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 もひとつおまけ。

 ある朝のこと。
 宿六が窓外を見ながら、「ほらスリがいる、スリが!」とわくわく嬉しそうに写真を撮っているので、なにごと?と驚いたのですが、なんのことはない、リスのまちがいでした…(日本語は正確に覚えましょう)
 ユーカリの細い枝にしがみついて、目下満開の花を食べているようです。喉に良さそうですね。


 …今年はリスを見ると、にゃんともいえない笑いがこみ上げてきます。
 例の「ていねん退職」事件のhtml名も、ardilla y tigre (リスと虎)ってしてあるんですけど、どなたか気づかれたかな〜


 今年を動物にたとえるとしたら、うちはぜったいリスですねー。
 と、ヤケ気味な発言をしてみる年の暮れ。


<夏だ海だ、クリスマスだ!>


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 暑い海辺のクリスマスツリー。
 今年のリマはずいぶん早く、お天気が夏型に安定したように思います。毎日かなり暑いです。


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金色の夕焼け。
こんなリマでも、けっこうきれいに見えたりする季節がめぐってきました。


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Mirafloresの夕景。

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Pucusanaの夕景。

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 海辺は上天気、山では恵みの雨が降りはじめ、市場の品物も種類が一気に多くなりました。

 これは一束1ソル半(×2束)の、お茶用のハーブ。
 香りが良くてかわいらしくて、奥さん連中の争奪戦になるので、なかなか買えません。


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ひまわりのあるクリスマス、です。
(まあリマでは一年中、冬でもひまわり咲いてはいますけど)


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渡りの季節なので、海鳥が増えて賑やかになってきました。

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こわごわくだんの500ミリを取り出してみると…
いちおうちゃんと写るようですね…


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せっせとお仕事中のインカアジサシ。

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育つにつれ、嘴が鮮やかな赤に染まってゆく、インカアジサシの若鳥。
満足そうな笑顔がかわいいんですよね、インカアジサシは。


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泡立つ夏の海。

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 いつも一瞬ペンギン?とぬかよろこびさせてくれる、ムナジロヒメウ(鵜)(guanay、Phalacrocorax bougainvillii)
 この日は波が荒かったので、ペンギンポイントには近づけず。


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 でもオタリアは、たてがみのふさふさした立派なのがいました。

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 なぜかみなさんアザラシとおっしゃるのですが、ペルー沿岸にいるのは、アシカの仲間のオタリアで〜す!

 このへんにいるのと同種のオタリアが、日本の水族館でもよく芸をしています。
 前回の日本訪問の際、サンシャイン水族館でも見かけました。


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 例のMinoltaの500ミリ、いちおうちゃんと撮れるようで、とりあえずほっとしました…
 古いですから、いつまでもつかはわかりませんが…
 (で、パスカルショップという店からは、いまだに何の回答もありません、大したものです)


 手持ちのカメラは、車上荒らしのあと一台になってしまったので、しかたないので(ということにして)ミラーレス一眼を手に入れました。

 大きなアダプターでもって、500ミリをガシっと取り付けてみると、これはもう、レンズにカメラがくっついている、というほかない姿… 二十年あまりの時を越え、20世紀と21世紀の技術の遭遇です…
 オートフォーカスがきくだけでも、えらいもんです……


 見た目はへんですが、使い勝手は意外にわるくないです。
 体力がじわじわと減って行くにつれ、こうしてカメラも小型化されていくのは、本当にありがたいです。


 …アダプターには、従来の一眼用のミラーが入っているので、それをつけちゃうとそもそも何のためのミラーレス?状態ですし、当然とっても重くなってしまうのですが(笑)
 ただソニーのミラーレス用レンズは、種類がぜんぜん揃ってないので、当面古いレンズが流用できるのは悪くないです。


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ばしゃばしゃばしゃ…
無意味な青春っていいですよね〜


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ふしぎな色に光る夕方の海。

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 いまだぴったりと閉ざされた海の別荘。

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 海辺の会員制クラブも、先週はまだ閑散としていました。
 クリスマスの今週あたりから、大いににぎわうのでしょうね。


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 海水浴客より一足先に増えているのが、海鳥。

 このカモメの水兵さんは、
  
サンドイッチアジサシ(gaviotin de patas negras、Sterna sandvicensis)
  ユウガアジサシ(なんちゅう和名… gaviotin elegante、Sterna elegans)
  アメリカズグロカモメ(gaviota de Franclin、Larus pipixcan)

 の三種(たぶん)の混成部隊です。

 いずれも北アメリカから避寒にやってきたお客さんたちです。

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おなじみキョウジョシギも大増量中。

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 夏休みに入って混む前に…と思い、このところリマ周辺の海辺をうろうろしています。
 「夏のあいだ海の家貸します」の看板があちこちにかかっています。


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 ビール壜を手に手に、夕暮れの海へ漕ぎだす幸せそうなおじさんたち。
 (おじさんってもだいぶ若いおじさんと思いますが)


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 それを「いってらっしゃい、お早くお帰り」と見送る若ペリカン。
 船の名(El Incorrejible、矯正不能なヤツ?)が、まるでこのペリカンの名前みたいでいいな。


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 パンアメリカン道の料金所で、いつも鮮魚を売っている漁師さんたち。
 今日は写真だけ撮ってごめんなさい、次回はクーラーボックス持ってって買わせて頂きます。


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 こじんまりした漁村からの帰り、リマ市内のショッピングセンターに寄ると、
 
(猫の歯磨きチューブを買いに…です、前に使っていた鶏味のが好評で、新しいバニラ味のはいやがるので、試しに今度は牛味のを買ってみたのですが、二匹からそれきらいと言われました…orz)
 LEDのイルミネーションできらきらしく飾られていました。

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 LEDの光は目にささるようで、どうしても好きになれませんが、このクリスマスツリーはうまくふわふわした感じを出していますね。この夏の暑さにはぴったりかも。

<コレステロールの補給>

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 あいかわらず毎日こんなものばかり作って食べてます。

 リマのとろろ蕎麦… 贅沢ったら、まあ贅沢なんですけど。クスコのお皿にも変に合ってますし。
 (うずら卵を買い忘れたので、地卵の黄身で代用。だからへんに大きいの)


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 週末には、意識的にコレステロールを補給しております。
 たとえばステーキ。一人分はふつう半キロ。
 (かつては宿六一人でへーぜんと始末できた量ですが、さすがにさいきんは二人でも余ってしまう)


 この日はレアルマドリードとどっか(私にきかないで…)の試合をやっていたので、スペイン人が大勢詰めかけており、彼らのお行儀のわるいスペイン語をきくだけでも、ちょっと旅行気分で楽しかったです。

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 焼いたメレンゲと桃の缶詰、スポンジ生地で作った、なかなかおいしいケーキ。
 ウルグアイのお菓子だそうです。


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 マンハールブランコ(キャラメルソース)入りのクレープ。炭火焼きというのはいいですね。

 さいきん極端に甘い!ものに、そうそうは出会わなくなったリマですが(こちらは甘さに慣れましたし、また上品ぶってお砂糖控えめにするお店も増え、つまり双方歩み寄った結果と思われます)、これは久しぶりに一瞬息がとまるほどの甘さでした。

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海辺でもコレステロールを補給。魚の卵のフライ。からりと揚がって絶品。

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帆立貝の炊き込みごはん

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AT先生がお好きな、昔ながらの蛍光灯に味のあるお店で…

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…pacollamaさんがお好きなescabeche de pescadoを。

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 もし父が存命なら82歳になったはずの、12月7日。

 ぜんぜん連絡もないけれど、いまごろどこの時空にいるのかしらねえ、なんてしみじみ考えていると、リマには珍しい大きな二重の虹が、東の空にかかりました。

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ふりかえると西の空はこんなふう。
美しい夕方でした。



2011年12月20日(火)


<お知らせ>

お友達のalpacaさんが携わっていらっしゃる、
子どもの本でラテンアメリカめぐり展」を、勝手に紹介させていただきます!


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クリックして拡大してご覧ください。
また下記にも情報があるそうです。

http://www.clilaj.blogspot.com/


クリスマスが近づくと当地リマでも、プレゼントを買いましょう、とか、ご馳走を用意しましょう、とかそんな宣伝ばかり。
でもほんとうはこういう催しこそが、クリスマスにはふさわしいですよね。


kotetsuさん、情報ありがとうございました!

S家のK子さんのお話では大盛会だったそうです。alpacaさんとお仲間の皆さま、おめでとうございます!


2011年12月30日(金) 夜中の1時の室温26℃ 湿度64% 晴れ
<早く終っちくれ2011年よ>



 24日、昼食をおえたすぐあと、胃腸風邪?のような症状でダウン。
 やっと元気が戻ってきたところです、ヨレヨレです…… (ご無沙汰しているみなさま、ごめんなさい)
 だから今年は、クリスマスのご馳走はなにも作れませんでした。
 (「24日も25日も和食店が開いていて、たいへん助かりました」(宿六談))


 とうとうさいごまでツイてなかった私……(笑)

 神経をざりざりと逆撫でされるような出来事が、続発!した2011年。
 常時、なんらかの問題解決のため、あたまをひねっていたような気がします。
 こんな年、とっとと終ってほしいです。


 西洋式の「今年」が終っても、ほんとうの2011年、つまりなにか根源的な変化が起きるという「辛卯年」は、節分まで続きますから、まだまだ油断はできないのですが…


 わが家では、宿六の見切り発車式独立が、今年いちばんの大事件。

 「50歳の声を聞くとだいぶ気力もちがってくるので、今のうちに独立できたのはかえって良かったと思う」
 「Aさん(宿六)はどう見ても一匹オオカミだから、今までの会社勤務のほうがよほど不似あいだった」
 等々、前向きな応援をたくさん頂いて、とても嬉しかったです。


 とはいえやはり、資本金を用意するひまもなく強いられた独立を、維持していくのはかんたんではありません。
 ちょっとでも脚を休めたらぱたんと倒れる、一輪車で走りつづけるようなものですから。


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 マンタロ渓谷コンセプシオンの、公園を飾るナシミエント(聖誕の情景をミニチュアであらわしたもの)。

 本物の土や石を組み、水を流し、苔やティランジア、イチュ草などを植えこみ、毎日水を遣りながら、新年六日まで大切に飾っておきます。
 マンタロ渓谷のさまざまな踊り手や、ビールを1ケース担いで運ぶ人、小さなリャマなどが見えていますね。


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 こちらでは、昨年ユネスコの無形文化財に選ばれたワコナーダの踊り手たちが、しずしずとつり橋を渡っていきます。(…もしやマルバ橋?!)
 川辺の畑には、農具が置いてあったり、羊が跳ねていたり。凝っていますね。



 でも本人はいいのです、ずっと独立したかったのですから。
 ○○な○○たちから解放され(○○○い○○たちから解放されて、というのも大きいな…)、機会を逃さず即断即決できる立場となって、毎日じつに生き生きとしており、それはほんとに良かったと思います。


 今年6月をもって、ありがたくも固定収入がなくなるに当たっては、「家計上なんか節約したほうがいい?」と宿六に聞いてみたのですが(…わが家の一カ月の出費がどれほどか、私はそれすら知りませんけど、まあいちおう…)、「こういうときは収入を増やすべきなのであって、節約するのは本末転倒だと思う」というこたえが返って来たのにも、ちょっと感心しました。

 それでも私としては、
 「ろくろく燃料も積まずにあわてて飛び立って、あとはパイロットの勘だけをたよりにどこか密林の空港を目指している戦闘機――ときどき樹冠まじかまで急降下したり、背面飛行なんかもしたりする――に、むりやり同乗させられており、その中ではおちおち読書も創作もできない」
 というのが、偽らざるいまの実感です。


 先月まで猛烈に具合がわるく、お年頃ゆえ「もしかして更年期の初期症状?」と気にしていましたが、このところ持ち直しているので、要は単なるストレスだったみたいです。
 あたりまえかもねーあんなことがあったんだから。



 今年は、いえたぶん過去十年、自分というものを押さえこみ、宿六の補佐に(ほぼ)専念してきました。
 これが来年もつづくかというと大まちがいで、たぶんもう限界にきていると思います。


 九紫の辰の本性が、来年はいやでも動き出すことでしょう。
 どんな形をとるかは、まだ皆目わかりませんけれど。


<2012年の目標>

1)自分を取り戻す
2)一軒家計画にブースターロケットをつけて発進させる。
3)絵を描く。
4)旅行はまずどこかディープ・アンデスへ。
 (モロッコで夫婦そろって味わった強烈なアウェイ感……、いい薬になりました。
 アンデスはほんと居心地がいいです。酸欠は別として)
5)カラスのあしあと、なんとか出さずに47歳まで来ました!こうなったら50歳まで逃げ切る!


 いっぽう宿六の2012年の目標は、取り扱い商品の、毎月10コンテナ安定出荷を達成だそうです。
 らしいわ…


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幼子イエスのもとへ、歌と踊りを捧げに向かう人々。

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うちのイルミネーション、今年は景気づけに少し増やしました。

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 今ごろのマンタロ渓谷(ハウハあたり)。みごとなおイモの花畑。
 今年「アンデスを一回休み」にしたのは、ペルーへの愛情を取り戻す手段としては名案でした。
 そろそろ禁断症状が出始めてます。

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 2012年は、ひろびろとして、澄んだ光に満ちた、こんな風景のような年であってほしいです。

 大きな龍が身をくねらせ、火を吹きながら、コンドルコチャ(コンドルの泉、アヤクーチョの湖)に戻ってきたところが、私にははっきりと見えますが、みなさまはいかがでしょうか。
 壬辰(海や湖など大きな水+龍)の組み合わせの2012年にぴったり、と自分では気に入っております。


 どうぞよいお年をお迎えください。


2012年1月17日(火) 午後6時の室温27℃ 湿度56% 晴れ
<進化するキバラメグロハエトリ>



 暮れにお話しした、うちのテラスのキバラメグロハエトリ君(♂)。
 新年からはせっせと毎日数回ずつやってきて、そのたびに律儀に自分の影と戦ってゆきます。


 その後あたらしい戦闘技術を会得したようなので、今日はそれをご紹介します。

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 まず細い脚で鏡の枠にぶらさがり…

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 それからぐいっと身体をもたげて、敵(自分の影)との接近戦にもちこみます。

 このきちっと並んだ細い脚を見ると、真剣勝負のキバラメグロハエトリ君には失礼ながら、つい笑いがこみあげてきます、あんまりかわいくて……

 それにしてもキバラメグロハエトリ君、永遠に真実には気づかないのかなあ。
 人間もこんなふうに、自分で自分の人生、ややこしくしているってことが、多いのかも…


<リマのでんしゃ、やっと一般公開>


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 でんしゃ試乗のため、かまぼこ駅に集まってきた人たち。

 前・お調子者大統領がオープン式典をやってから、もう半年も過ぎてます。
 工事じたいは二十年以上遅れましたからねえ、それくらいは誤差のうちかしら。


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 とりあえずはこの一路線だけ。

 私のアパートの外回り掃除をしているOさんは、毎日Villa El Salvadorからやってくるのですが、今まで片道1時間以上かかっていたのが30分ですむようになった、とたいへん満足そうです。

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 まだぴかぴかのうちに写真を撮っておこう…

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 ペルーで改札口を見ると、妙な感じがしますね。ないのがあたりまえでしたからねえ。

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 なにしろつい最近まで、近代的な公共交通機関が一切なかったリマの市民相手ですから、「黄色い線の内側に下がってお待ちください」等々、一から教えなくてはならないことが多く、実にたいへんそうです。

 緑色の説明係さんがたくさん配置されていて、「帰宅じゃなくて冷やかしで乗車するなら、今の時間はサン・ボルハ方面行きのほうが空いてますよ」とか親切に教えてくれます。

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 1月いっぱいは無料で乗車できるらしいです。
 「このままずーーーっとタダならいいのにねえ」と、おじさんたちが大声で話していました。


 私も乗ってみようかと思ったのですが、次のでんしゃは15分後と聞き、それって元・東京人としてはあり得ない待ち時間なので、すぐ帰ってきました。
 (うちから電車の行き来を見ている限りでは、その後もうすこし間隔が短くなったようです)


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 エーゲ海ばりに葡萄酒色に染まった太平洋を背に、夕日を浴びて走る満員でんしゃ君。

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 同じ乗り物というので、思いだしましたが…
 イタリアで遭難した客船、コスタ・コンコルディアに、ペルー人乗客8名のほか、30人から40人のペルー人乗務員が乗船していた、と新聞で読んで、ちょっとびっくりしました。


 16日現在、50歳の男性乗務員の死亡が確認され、またクスコ出身の女性乗務員ひとりが行方不明のままだそうです。無事見つかりますように。

 ちょうど同じ日の新聞に、別会社の「働きながら世界を知ろう」という広告が出ていて、なるほどペルーではこういうふうに乗務員を募集しているのか、と納得。


<今さらですが、年末年始>


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 ミラフローレスのクリスマスツリーは、緑がかった金色?であたたくまとめて、なかなか良い感じでした。

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 セントロのクリスマスツリー。
 ペルー各地の民芸品を飾ったそうで、発想じたいはいいと思うけど、やっぱりクリスマスツリーはきらきらしていないと物足りないですね。


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 サン・イシードロ区にはコカコーラ通りが出現。

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 ここまでコカコーラを連呼せんでも、とは思いますが…

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 街がとても明るくなっていたので、それは評価。夜は「コカコーラ」の文字もあまり見えないですし。
 しかしコカコーラって、十年は飲んでないなあ。


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どう飾っても、ちとあつくるしい夏のクリスマス。

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 保険屋さんも満艦飾。
 なんともあかぬけませんが、それがリマらしくていいのかも。


 (雰囲気はあかぬけているものの、味もついでにぬけきっている、ぜんぶガストン君の息がかかった「おしゃれなレストラン」群、いーかげんどうにかならないかなあ……関係ないけど)

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 バンビ化したトナカイのイルミネーションも、すっかり定番となりましたね。
 輸入のクリスマス用品店で目立っていた、プレゼントボックス型のイルミネーションも、ただちにコピー品が出回りました。


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 大晦日、日が暮れるのを待ちかねて始まる花火大会。
 みんな公園や家の前で打ちあげちゃうんですから、ほんと物騒です。


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 わが家は、なんとかの一つ覚えのパエリャ。
 でもま、貝柱をたっぷり入れたので味は上々でした。


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 うなぎっぽく見えていますが、これもいつものリブステーキ。
 どっちかというと、お肉よりサラダ菜がごちそう。
 中央道沿いのサン・ヘロニモの農家のみなさんが、いまがんばって作っているサラダ菜セットがすごくおいしいのです。


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 大晦日も暮れかけてから、ふと思いついて作ったクレープのケーキ。
 グラナダから持ち帰って秘蔵していた、真空パックの栗を入れました。


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 大晦日の晩も、花火と爆竹の騒音は、明け方まで続きました。
 静かで寒い大晦日が懐かしいです。


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 そして翌朝はお雑煮。
 今年は暑くて、もう決死の覚悟で立ち向かいました。つくづくへんな暮らしだこと。


 枝豆、笑ってくださいね。こちらは真夏なんです、お雑煮食べてるときじゃないんです、ほんとは。

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 食後のサプリメントは、新年からはこの繊細なお皿で。

 S家のK子さまがお手ずから彩色なさった小皿、リマまで無事に届きました。
 細かな作業、楽しそうです、私もこういうのを描いてみたくて、手がむずむずします。


 うちはあまりティーバッグを使わないので、毎朝ビタミン剤を載せるのに使うことにしました!

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 元旦はただただ暑く、初詣にいくところもないので、夕方近所の公園にハチドリを見に行きました。

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 新年は黄色が縁起がいいと、リマっ子はみな信じていますので、とても黄色い写真を二枚ほど。

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 palo verdeというそっけない名で呼ばれる灌木(Parkinsonia aculeata)も、いまが花盛りです。
 種は炒ると代用コーヒーになるとか。


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 暑い午後の日を浴びる、クリスマスの飾り物。
 かわいいけど、やっぱりちょっとあつくるしい…


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リマの空はけっこう広いなあ。

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 どこのおうちでも、少し涼しくなる頃あいを狙って、イルミネーションを灯します。

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 遠くの丘をうめつくす家々の窓も、夕日を受けてイルミネーションのようにまぶしく光ります。

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 1月から4月までの、日没前に空がひときわ明るく輝く時刻が大好きです。
 もっと大きなことを考えて生きよう、という気分になれるからです。
 たとえその決心が、明日の朝までもたないにしても…(たいてい晩御飯作るときに、もう小人物に戻るわね)


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 だいぶ夕焼けの色が鮮やかになってきました。
 熱帯魚の群れが、海から押し寄せてきたかのよう。


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 日が暮れさえすれば、夜風が涼しい…どころか時には寒いほどなので、夏のイルミネーションもさほど場違いではありません。
 ご近所さんでは、先週の1月14日ごろまでぴかぴかやっていました。


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 その後もツイてないわたくし。
 年明けには耳下腺炎なるけったいなものに罹り(うつらない反復性のほう)、友人の息子さんの卒業式を逃しました。さいきん片っぱしからパーティ逃してます。


 お祝いに行けなくて残念だったけど、名門サン・マルコス大学卒業、ほんとにおめでとうG君!


<ハシンタ猫の誕生日>


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 元旦はハシンタ猫の誕生日(推定)でした。満十二歳です。

 二年前にダイエットに成功、4.8キロから3.9キロになり、かわいさ大幅アップ!(猫馬鹿)
 よく眠りよく遊びよく甘ったれ、猫生を謳歌しております。


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 十年前の二匹。

 当時は猫のことをよく知らず、一カ月半という幼なすぎる仔猫をもらってしまったのですが、丈夫に育ったのは養母ハシンタのおかげと思います。
 すでに手術済みだったのに、ちゃんとお乳までやってたようですから。




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