ペルー談話室 玄関に戻る

2016年の「一服いかが?」



2016年3月25日(聖金曜日) <猛暑のためご無沙汰しました…>

2016年3月29日(火) <ついに産卵!モナルカ蝶>

2016年4月16日(土) <どんどん殖える…>

2016年4月27日(水) <モナルカ蝶日記>

2016年5月28日(土) <わが家を牢獄化!>
              <モナルカ蝶「第5号」の旅立ち>


2016年6月4日(土) <決戦前夜>

2016年7月15日(金) <コルドバへの道>

2016年7月20日(水) <仔いぬ完売御礼>

2016年12月19日(月) <大増殖中!リマのモナルカ蝶>

2016年12月23日(金) <夏のクリスマス>

2016年12月29日(木) <パチャカマックの年末風景>

2016年3月25日(聖金曜日) 午後6時の室温29℃ 湿度53% 外気温25.9℃ 快晴
<猛暑のためご無沙汰しました…>


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 暑い夏になるとわかっていたので、1月、「小さな家」に組立式プールを支給。
 以来ハム君、ほとんど水中で暮らしています。



 おそるべしエル・ニーニョ。

 リマではかれこれ三か月ほど、日陰で30℃超えの日が続いております。
 本来そんな暑い街じゃないですから、冷房もなくて、もはやパソコンを起動するのもためらわれる暑さ…
 それでついつい、こちらの更新も怠ってしまいました。


 とはいえ熱帯夜はないですし、東京の夏に比べたら大したことなさそう…なのですが、問題は陽射しです。
 秋の聖週間を迎えてなお、「UV指数14、15あたりまえ!」という毎日で、そのすさまじい「熱さ」に参っております。
 日本の気象庁のサイトだと、UV指数の表示は「11+」までのようですね…
 でもクスコなどでは「18、19、20」なんていう信じがたい数字の日もあるようです。


 加えて大統領選挙が来月に迫り、世間はますます暑苦しい雰囲気のようですが、おかげさまで我が家はいたって平穏です。
 「小さな家」の面々が引越してきてから、もう一年が過ぎました。
 前の家族とはすべてが正反対で、みんなとても満足そうに仲良く暮らしているのは、ありがたいことです。


 唯一の事件は、ハム君が算数で赤点ぎりぎりを取ったこと(^-^;ですが、補習を受けて、今月無事に中学(セクンダリア)に進学しました。
 友達も制服も一新されて、ハム君「今年は赤点取らない」と張り切って?います。


 末っ子の瞳ちゃんは2歳になり、わがまま大爆発のイヤイヤ期に入ったらしく、連日「ノ〜〜〜〜!」という絶叫が聞こえてきますが、家族みんなで辛抱強くお世話申し上げている様子が、なんとなく伝わってきます。
 また長女のお光ちゃんは、最近は前の家にいた頃より、もっとお父さんと会話してくれるようになったそうです。
 (と、永吉君涙目で語る)。


 そして私たちのほうは、猫と宿六は安定していて私一人がバテバテ、という永遠の構図に変わりありません。

 選挙も、贔屓候補がはっきりしている永吉君や宿六はなんだか楽しそうですが、私はむかしフジモリ時代にじゅうぶん楽しんだので、もう興味はありません。
 当時は掲示板で選挙速報とかやって、楽しかったですよね〜
 でも今は、宿六たちの投票所がうちから徒歩一分なのが嬉しい、という程度の意識の低さです。


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 この夏の主食。
 ルリンにいつも、スイカの産直トラックが来るので、毎週欠かさず立ち寄っています。
 下のマスカット葡萄は、大きなパックが3ソル(約100円)だそうです。


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いっぽう我が家では、ただいまマラクーヤ(パッションフルーツ)食べ放題。

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 車庫の日よけに植えたのが、こんなになって、今や車庫じたいを倒しそうな勢いです…
 遠目にはわかりませんが、日陰にぞっとするほど実がついています。


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 マラクーヤは食べごろになると、こうして自然に落ちてくれます。
 きのうまでで計46個拾いましたが、最終的には軽く100個は超えるだろうと思います。
 すっぱいけどすばらしい香りと甘みもあって、絶品です。


 追記・今さっき12個!拾ったので、計58個となりました。

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 マラクーヤのほかに、ペルーナイト桃やペルーナイトりんごをぽつぽつと収穫中。
 まだ木が小さくて実の数は少ないですが、味はとてもいいです。
 (このポーチ、油断するとすぐ物置化するので、「余計なものを置かない運動」実施中です)


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 でもたぶん、庭でいちばん豊作なのは、鳥ですね…
 ひっきりなしにいろんな種類の鳥が巣を作り、子育てしています。
 これは、眼光も鋭く元気いっぱい死んだふりをしている、ペルーイシチドリの雛君。


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2016年3月の裏庭



 猛暑であればあるほど、そんなことには少しもめげない動植物の強さに恐れ入ってしまいます。
 去年9月、bumbumさんとkotetsuさんがみえたとき、右の状態だった庭が、ここまでジャングル化。
 バラ、コニファー、糸杉、右上のミチカ・マグノリア、そして池のパピルスにいたるまで、すべてが大きく育ったのがご覧いただけると思います。


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2015年9月の裏庭



 池の中でも、いろんなドラマが展開中です。
 悲劇もありました……が、今日はティラピアの稚魚誕生ニュースに、びっくりしているところです。
 (まだ小さくて、産卵なんかしないと思っていたのに、ついさっき無数の稚魚群を守る親魚を発見!)
 詳しくは後日お伝えいたします。


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 糸杉の成長が早いのも、意外でした。
 去年6月に植えてから、目測ですが25%〜30%くらいは伸びたような気がします。
 これ、太陽が真上を通る2月なかばに写したので、糸杉の影がほぼ消えていますね。


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 同じ時に写したナツメヤシ。
 きちっと放射状になった、おもしろい形の影です。
 去年 pacollamaさんから、「リマでは年二回、太陽が南中時に真上に来る」と教えていただいたので、この夏は注意して見ておりました。
 きっかりの日じゃないのが残念ですが、だいたいその頃のスナップです。



2016年3月29日(火) 午後11時の室温29.2℃(パソコンつけてると下がりませんね) 湿度54% 外気温23.8℃ 晴
<ついに産卵!モナルカ蝶>


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この夏は、わりとちょいちょいおいで下さっている、鮮やかな蒲色のモナルカ様(♂)

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 蝶の種類が多いことで知られるペルーですが、それは密林地方のお話で、ここ海岸部の蝶は残念ながらあまり多くはないようです。

 うちの庭でも、オオカバマダラやタスキアゲハあたりが、いちばん大きく見栄えのする蝶で、しかも数は少ないです。
 さすがにキチョウやシロチョウはもすこし多いものの、いくら蜜の多い花を揃えても、決して大群が発生したりはせず、やはりここは沙漠地帯なのだなあと思います。


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うちの柳の枝でご宿泊くださったモナルカ様(♂)


 そんなリマでは「野望」といえるかもしれませんが、引越し以来夢見ているのが、モナルカ蝶(オオカバマダラ)を庭で増やすこと。
 さいしょの二回の夏は、幼虫の餌となる肝心のアスクレピアス(トウワタ)が手に入らなくて、むなしく過ぎました。
 当地ではトウワタは「迷惑な雑草」でしかないので、ふつう園芸店では扱わないんですよね。


 でも昨年、切り花として売られていたフウセントウワタを入手、種をとって二十本あまり育て、この夏は万全の態勢でモナルカ様のご降臨をお待ち申し上げていました。
 ところが…


 やってくるのはなぜかオスだけ。
 それもブッドレアにばかりとまって、フウセントウワタには(花盛りで蜜たっぷりだったにもかかわらず)見向きもしません。ああがっかり…


 またそうこうするうちに、猛暑のせいで薄緑色のアブラムシが大発生。
 フウセントウワタも大いに被害を受けました(涙・涙…)。


 モナルカ蝶ならぬアブラムシを増やすだけでは、まったく意味がないので、「たぶんこのへんのモナルカ蝶は、フウセントウワタは好きじゃないのだろう」と、ほとんどは切り捨ててしまいました。

 その後もオスはときどきやってきて、光栄にもわが家の庭に泊まってくださった日もありました。
 今年のところは、それくらいでじゅうぶんと思わなくちゃ、と諦めかけていたのですが…


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 ところが!
 本日午後3時、生き残りのフウセントウワタのまわりを、大きな蝶がふわりふわりと舞っているのを発見!!


 目をこらすと、モナルカはモナルカでも、オスよりも淡い蒲色の蝶です。
 こ、こ、これは……モナルカ蝶のメスに違いありません!


 花が咲いていない今、わざわざトウワタに来るということは、もしかして産卵場所を探しているのでしょうか?!

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産卵中のモナルカ様(♀)
待ちに待ったこの日が、前触れもなしに本日とつぜんやってきました!



 …観察することしばし、ついに産卵の瞬間にも立ち会え?ました。
 今まではオスしか見なかったので、「もしかするとリマでは繁殖せず、シエネギージャなどアンデス寄りのところで増えるのでは?」と想像していました。
 でもそうではないとわかって大満足です。


 このモナルカ様の産卵と、奇しくも時を同じうして、一通の封筒がうちに届きました。
 中身は、いちばんありふれた種類の、赤花のトウワタの種です。
 ペルーなどの中南米原産種にも関わらず、当地ではどうしても種が手に入らないので、わざわざオーストラリアから取り寄せたのであります(笑)


 それがちょうど今日届くとは、「モナルカ様のために、気温が下がらないうちに早く蒔いて来年に備えよ」という天の声ですね!がんばります。

 しかし次のご報告では、トウワタ不足で幼虫全滅、もしくは幼虫大発生でトウワタ全滅……
 そのどちらかとなる恐れが、大きそうではありますが…(←とりあえず私はなんでも悲観的)。
 できる範囲で工夫して、大切な卵を守ってやりたいと思います。


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 これは以前メキシコで見た、忘れがたいモナルカ蝶の蝶吹雪です。
 ここまでは無理にしても、モナルカ蝶の3,4頭が私の庭でひらひら……くらいは、今後期待できるかもしれませんね。


 メキシコ・米国間の遠距離飛行で有名なモナルカ蝶と、ペルーのモナルカ蝶は、模様や色にわずかな違いがありますが、ぱっと見はそっくりです。

 うちの近所の園芸店の話では、さいきんよく大学や学校関係者から「アスクレピアス(トウワタ)はありませんか?」と聞かれるそうです。
 もしかすると、米国式にトウワタをたくさん植えてモナルカ蝶を呼ぶのが、リマの学校などでも流行しはじめているのかも?しれません。


 じっさい私も、リマ市内のサン・ボルハ界隈で(それも排気ガスで息苦しいアビアシオン通りなどで)何度もモナルカ蝶を目撃していますので、近隣の学校などで人為的に増やしている可能性も高いと思います。
 実に喜ばしいことです。


 メキシコのモナルカ蝶については、古い記事ですが、よろしければこちらもご覧ください。
 モナルカ蝶の旅じたく

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今日も思いっきり暑かったです…



 さて、立秋を過ぎましても猛暑はいっこうに去らず、本日はポーチの気温が32℃まであがりました。
 大気はいくぶん澄んで、風もさらさらさわやかになりましたが、そのぶん陽射しはますます強烈です。
 もうほんと、エル・ニーニョの夏にはうんざりです。


 でも今日は、モナルカ様ご産卵があまりにうれしく、禁断のパソコンを起動しました。
 おかげでますます暑かったです…


 後日また、庭や池のその後をご報告いたしますが、とりあえずマラクーヤ(パッションフルーツ)は、本日までの収穫総数なんと88個!となりました。すごいペースです。

 正直申しまして食べるのには飽きたので、ほとんどは「小さな家」に渡しています。
 もっとも「小さな家」にも、アントワネットちゃんが残したマラクーヤが数本あり、さいきんは毎日のように収穫しているそうですが、なにぶん人口が多い一族なので、消費に困ることはなさそうです。



2016年4月16日(土) 午後7時の室温26.7℃ 湿度56.5% 外気温24.2℃ ほぼ晴れ
<どんどん殖える…>



 先月末に、わが家ではコソ泥事件が発生。
 ハスミン猫の大活躍で大事には至りませんでしたが、それ以来、夜間あまり眠れなくなりました。
 (宿六は変わらず爆睡してますが!…だからなおのこと安心して眠れません)


 コソ泥程度でも、人間こんなに不安になるのですから、大地が揺れ動くところではいかほどか…と思いやられます。
 お友達にご実家が熊本という方がいらして、心配なのですが、もしかするとメールはご迷惑かもしれませんので(前の震災のときは、つい何軒かに電話してご迷惑かけてしまいましたし)、今は遠くより何事もないことをお祈りしていようと思います。



 現在わが家は、泥棒対策で大わらわです。
 今までちと油断しすぎていましたから、ある意味良い機会です。


 まずは外壁を高くする工事を始めました。
 永吉君の弟たちのほかに、永吉君自身も一週間休みをとって参加してくれることになりました。
 (有休中に自宅で、仲の良い弟たちといっしょに一稼ぎできる、というわけで、永吉君嬉しそうです)。
 また懐かしの元・猫番君も助っ人に来てくれて、おかげさまで工事は猛スピードで進んでいます。


 (猫番君は、結局あのままうちの近所に居ついたそうで、さいきんは仕事のコネも増えて、そこそこうまくいっているようです。
 伴侶のアントワネットちゃんもあいかわらずで、以前働いていた家の通いの女中さんをしているそうです。
 あまりに誇り高い彼女のことだから、おそらくはうちの悪口よりも、「前の家ではどんなに良い待遇だったか」自慢をしているかもしれませんね(^^)
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 またヨシコちゃんは、家を出て叔母さんのうちに行ってしまったそうです。
 きっと体のいい子守代わりなのでは…等々気にかかりますが、それでもあの母親のもとにいるよりは幸せに違いありません。学校はやめていない、というのも何よりのニュースでした)


 閑話休題、ふたつめの防犯対策は照明で、夜の庭を昼のように明るくしました。品はないけど安心です。
 また警備会社にも相談し、赤外線センサーや防犯カメラを検討中です(疑心暗鬼でエスカレート気味なのは自覚しております…)


 でもやはり電力のいらない警備システムも、ということで、永吉君が自分そっくり!な仔犬を連れてきました。

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 ピットブルの雑種の仔犬ですが、問題はこやつめ仔犬のくせに妊娠しているらしく…160416-19.JPG

 いずれ仔犬が仔犬を生んだら、気の荒そうなのを二匹ほど残し、警備チームを組んでもらえば良さそうですが、あとの仔犬はどうしたものか…
 まあそれはいずれ考えましょう。
 ハムスターのニコライ様が亡くなってから、ずっとペットを欲しがっていたハム君が大喜びなのは、言うまでもありません。


 ただ初日はワン公を庭に入れてしまい、さっそく私のバラを何株か薙ぎ倒し、動かぬ証拠をくっきり残していったので、直ちに退去命令を出しました。
 今後は門外の通路で寝起きしてもらいます。


 またそうすることで、あくまでこれは永吉君の犬であり、飼育費用をうちで協力するだけ、という関係にとどめたいと思っています。
 情がうつるとしんどいですもんね…


 なおこの犬は、名を呼ばれるとウっと黙る癖があるので、警備の都合上本名は非公開とし、通称ワン公といたします。

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 道ばたで寝るワン公と、寝殿の奥深く几帳の内にたれこめて…じゃなくて蚊帳の中でまどろむハスミン姫。
 出自は同じ雑種でも、なんたる身分の違いでしょう。


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 しかしハスミン姫は、しもじもの暮らしぶりにも関心がおありで、ワン公に買ってきた餌をうっかりテーブルにのせておいたら、器用に開封なさってしまわれました。
 どうも数グラムほど、お召し上がりにもなったようです…あまりお口には合わなかったようですが。


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 家の警備上の弱点を探るため、ふだんは行かない通路を歩いてみたら、フクロウに会いました!
 このへんのロマスにたくさんいる、アナホリフクロウ(Athene cunicularia)のようです、体長20数センチの小さなフクロウです。
 今まで声は聞こえても姿を見たことはなかったので、うれしいです。


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 真黒な瞳のヨタカにも遭遇。
 コアメリカヨタカ(Athene cunicularia)です。


 家を建てる前は、うちの庭もこんな乾いた荒れ地だったのですよね。

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 その庭では、待望のモナルカ様の幼虫を、ついに数匹発見!
 蝶が何度も来て卵を産んでいたわりに、幼虫が少ない気がしますが、アリなどに誘拐されているのかもしれませんね。今年は食草(トウワタ)がぎりぎりなので、むしろ助かりますが…


 こんなに小さくても、特徴的な縞模様がくっきり見えます。
 卵からかえって一週間で、このおしゃれな色柄のセーターを着こむようです。


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秋のきらきらした光の下、見るたびに大きくなっています。

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 そろそろ最終齢らしい幼虫。
 この派手な縞模様、ほんとにかわいいです。
 およそ虫好きではない宿六も、この愛らしさにはノックダウンされたそうです。


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 そして先週、一匹が蛹化しました!
 みずみずしい緑の木の実のような蛹です(アサギマダラのに似てますね)。
 宿六はこの手の観察は生まれて初めてだそうで、「あのシマシマはどこいった?」と、あまりの変身ぶりに驚愕しておりました。


 苦節三年?モナルカ様の家庭内繁殖実現まで、とうとうあと一歩のところまで来ました。
 ただこの蛹になった幼虫は、小鳥にでも襲われたのか、背にひきつれがあったので、それでもうまく蝶になれるかどうか注目しています。
 (味見した鳥さんはさぞ後悔したことでしょうね、たっぷりトウワタの毒を含んでますもんね)


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 去年9月、bumbumさんとkotetsuさんに花を見ていただいたナツメヤシは、人口受粉の甲斐あってかたくさん実をつけました。
 まさかこんなに低いときから結実するとは思いませんでした、どうも子供が子供を生みますね…


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熟すまでには、まだまだ日数がかかりそうです。

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 マラクーヤ(パッションフルーツ)は、現在のところ収穫総数186個!です。
 今なお花が咲き続けているので、少なくとも200個はこえますね。


 花の隣のつぼみの苞に、つぶつぶ状の蜜腺がついています。
 ここから出る蜜でアリなどをおびき寄せ、帰りの手土産に蝶の幼虫や卵を持って行ってもらう(つまりマラクーヤにとっての害虫駆除をしてもらう)、という、パッションフルーツの賢い戦略らしいです。


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 しべがついたままの若い実。まだ実るんですかい……
 もう人を見たら泥棒…ではなくて、人を見たらマラクーヤを配っていますが(甘いので大好評)、すぐまた10個単位で降ってくるので、なかなか減りません。


 10個あげると11個降ってくる…
 もしすべての因果応報がこれくらい早いと、世のなか善人ばかりになりそうなんですけどね。


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 池でもどんどん殖えてます。

 ティラピアは体長20センチ程度なのに、もう産卵し始めました、ひええええ…
 ここでもやっぱり子供が子供を生むのですね。
 見づらいですがわかるでしょうか、小ぶりな親が、まわりに無数の稚魚を従え、いっしょけんめい敵から守ってやっています。


 どうもこのとき、しつこく稚魚を食べようとした金魚たちが、ティラピア軍団によって粛清された模様です…
 (確信はないですが、だいたいそのころから金魚を見かけなくなったので……orz)
 衝撃で二週間ほどティラピアが大嫌いになってましたが、もう立ち直りました。


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 プラティ(胎生メダカ)もときどきティラピアに食われているようですが、ただこちらは殖え方が尋常ではないので、殲滅される心配はありません。

 もともと12匹しか入れてないのに、もう信じられないくらい殖えて、池のどこを見てもプラティが渦巻いてます。
 稚魚もぞくぞくと生まれて、ティラピアの子といっしょに泳ぎ回っています。
 互いに食いつ食われつ、バランスをとっているのでしょうね。


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枯れたフウセントウワタで一服するトンボ。秋ですねえ。



 気温は、なんとか30℃は超えなくなりました。やれやれです。
 しかしUV指数は今なお10前後、決して油断はできません。


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 今年さいしょの霧の朝。ああ、ありがたや。夏日はもうたくさんです。

 大統領選挙のほうも、ケイコ・ソフィア・フジモリとPPKが勝ち残ってくれたので、あとは決選投票でどっちに転んでも、少なくともペルーの経済面はそうひどいことにはならないと思われます。
 宿六の仕事上だいじなことなので、とりあえずはほっとしております。


 過去数回の決選投票の顔ぶれを思い起こすと、今回はずいぶんまともな組み合わせですね…


2016年4月27日(水) 午後10時半の室温26.7℃ 湿度55% 外気温21.9℃ ほぼ晴れ
<モナルカ蝶日記>

今回は私には珍しく、ムシがたくさん出ます、苦手な方はご覧にならないでね!


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 庭のフウセントウワタで、4月9日(土)、めでたくさなぎになったモナルカ様(オオカバマダラ)。

 毎日少しずつ、この鮮やかな緑色がにぶくなっていくようでした。
 驚くほど金属的な、くっきりした金色の模様がきれいです。
 おそらくこれにも、鳥の目を惑わすような意味があるのかもしれませんね。


 数日後、さなぎがくっついた葉が枯れてしまったので、干物用の網かご(なぜか物置にあったパール金属製)に移しました。

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 羽化直前のさなぎ。
 翅の模様がはっきり見えます。

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成虫の翅の模様はこんなです。



 大きな変化が起きたのは4月19日(火)の晩。
 急に色が大きく変わって、くすんだ緑色の下に、翅の模様がうっすら見える状態に。


 そして翌20日(水)朝9時には、写真のように全体に黒ずみ、モナルカ蝶の翅の模様がはっきり見えるようになりました。
 小さな透明なカラの中に、うまいぐあいにかさばる蝶が詰め込まれているのがよくわかります!
 すごいですよね、地球外生物じみてますよね!(宿六にはダースベイダーに見えたようですが…)


 いよいよ明日あたり羽化するのかな、と思ってましたら……

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 1時間半後にのぞいてびっくり…
 さなぎはもぬけの殻となり、そこに立派な蝶がぶらさがっていました!
 「羽化の瞬間、見逃してしまった!」と、宿六が残念がることしきり。


 モナルカ蝶の大きさを考えると、さなぎがどうも小さすぎる気がして、もしかすると小ぶりな近縁種の蝶かも?と疑っていました。
 でも出てきたのは、紛れもないオオカバマダラのオスです。


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 この蝶は、うちで見つけたモナルカの幼虫「第2号」でした。
 「第2号」は小鳥にでも襲われたのか、背にひきつれたような黒い傷があったのですが、よくぞ完璧な蝶になってくれました。


 このような、派手な色彩(警告色)で毒があることを誇示するタイプの幼虫は、ちょっとくらい鳥に味見されても大丈夫なように、保護色の青虫よりも皮膚が丈夫で、弾力性もあるらしいですね。

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よく翅が乾くように日向に出してやります。

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 午後2時、ぱたぱた飛びまわり始めたので、宿六と永吉君立ちあいのもと、記念すべき第一回放蝶式を執り行います。

 オオカバマダラは翅が丈夫なので、手で少しくらい触っても大丈夫だそうですが、初めての蝶で事故があっては縁起でもないので、ぐっとがまん。
 ランタナの花壇のそばでそっと網を開くと、花には見向きもせず、池の上をすーっと渡って、北のほうへ去ってゆきました。


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 「第2号」はこうして旅立っていきました。
 変な写真ですが、あまりバタつかず滑るように飛ぶモナルカ蝶らしい写真、かな…


 「ここで生まれた最初のモナルカ蝶ですね。
 まるで子供が育って出ていくのを、見守るような気持ですねえ…」
 と、永吉君がうっすら涙目で言いました。
 (お光ちゃんがどんどん大人になって、さいきんお父さん寂しいのよね…)


 でも翌日うちのまわりを、翅がつやつやのモナルカ蝶が飛んでいました。
 きっと「第2号」が花を訪ねて戻ってきてくれたのだと思っています。


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一時的な新ペット♪



 この夏の終り、庭で見つけたオオカバマダラの幼虫は、全部で5匹です。

 最終齢まで達した「第1号」と「第4号」は、行方不明となりました。
 さなぎになる前に、うっかりすると6メートルも移動することがあるそうなので、どこかそのへんで羽化してくれたことを祈っています。
 また三齢ほどの大きさだった「第3号」は、見つけたときにはすでに弱っていて、その後姿を消しました。


 そしていま、最後の一匹、「第5号」が手元に残っています。
 これは、3月29日に産卵を目撃したメスの子孫と思われます。
 たぶんこの夏さいごの機会なので、この「第5号」も家でお世話することにしました。


 お世話といっても簡単で、小さな密閉容器のふたに穴を二つあけ、水で満たし、トウワタの枝を二本さしたものを用意します。
 (密閉容器を使うのは米国式ですが、穴を二つにするのは私の工夫。
 幼虫が食べ散らして見捨てた枝だけ、さっと交換すればいいので、無駄に幼虫に触れずにすみます)


 あとは毎日フンを掃除し、しおれたトウワタを、よく洗って湿ったままの枝と取り替えてやるだけです。

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4月21日(木)
 前日にフウセントウワタの大きな葉を10枚以上平らげたあと、「第5号」はぴたっと動かなくなりました。
 前蛹の段階に入ったようです。


4月22日(金)
 今度は葉を離れて、干物網をよじのぼり、そこで半日がかりで糸を吐きます。


 口のところに白い糸のかたまり(糸座)ができているのが見えます。
 そのまわりにも、3,4cm四方にわたって丁寧に糸を引っ掛けていました。


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同日4月22日夕方

 糸座におしりをひっかけて、動かなくなりました。
 翌朝には蛹化するはずです。



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4月23日(土)
 土曜は唯一朝寝坊できる貴重な日ですが、がんばって早起きして、蛹化の瞬間を待っていました。


 が、顔を洗おうとちょっと目をはなしたすきに、「第5号」は変身してしまいました、なんたる早業!
 先にさなぎになった「第2号」のときも、市場に行っていて見逃したので、かなり悔しいです…


 でも幼虫から脱皮したての姿は、かろうじて写せました。
 すでに蝶のかたちのおおよそはできているのがわかります。

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 そして下には、脱ぎ捨てられたシマシマ模様の靴下が…

 人間もときどき脱皮して、そのたびに新しい皮が出てくるんだったら、どんなにいいでしょうね!
 死ぬ時しか脱皮できないのが残念です。


 (まあ精神的な脱皮というのもあるけど、それはなかなか難しそうだし…)

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 小一時間あとに改めてみると、もう蛹らしい形に整っておりました。
 まだ金色の模様ははっきりしません。
 11日〜14日後にめぐってくるはずの羽化が楽しみです。


 今度は、「羽化直前になったら暗いところに入れて、自分が観察できる時間に強い光を当てて羽化を促す」というのを試してみようかな??
 小学校のときアゲハチョウではうまくいった手ですが、オオカバマダラにも通用するでしょうか?


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 リマはやっと、快適な気候となりました。

 猛暑で荒れ果てた庭を、そろそろなんとかしないとなりません。
 フィルター池で増えすぎて、熱帯睡蓮を縮み上がらせていたホテイアオイ軍団も、やっとティラピア池に移すことができました。


 ホテイアオイはまわりの植物の生長を阻害するので、ここはぜひ池の緑藻を減らしてもらい、同時に貪欲なティラピアにホテイアオイの根をかじらせ、ホテイアオイの増えすぎを抑えよう…
 という「毒には毒を」的な、水も漏らさぬ計画ですが、まあきっとどこかでバランスが崩れて、どっちかの圧勝となるのでしょうね…


 熊本に続いて大きな地震が起きた隣国エクアドル、被害はたいへん大きかったようです。
 崩れた建物の写真を見ると、まるでリマの近未来のようです。
 いいかげんな建築方法が当地そっくりで、背すじが寒くなります。


 同じ環太平洋のわがリマも、いつ次の大地震が来てもおかしくない時期に当たっています。
 そうなったら、一所懸命作った泥棒よけの外壁など、いとも簡単に崩れるでしょうし、同じ煉瓦作りの私の家も大いにあやしいものです。


 いまこうして日々が平和なだけでも天に感謝して、人生楽しめるうちに楽しまなくてはバチがあたりますね。
 …と、よくよくわかってはいるのですが、でもでもやっぱり、就寝中にコソ泥に家を漁られた不快感・恐怖感が克服できず、毎晩どうしてもよく眠れません。


 加えて数日前には、壁の工事中に工具箱を盗まれる、という小事件もありました。
 中身は古びた道具だけですが、いやな気もちにかわりはありません。
 幸か不幸か、足跡や外壁についたきずなどから、うすうす犯人像も浮かび上がってきました。
 確たる証拠はないので、とにかく自衛するしかないですけれど。


 この一か月、泥棒対策ばかりを考えて、日々が過ぎてしまいました。
 腹立たしい限りですが、でもこの小難を逆手にとって、ちょっと気のきいた(猫の喜びそうな)工夫ができるかもしれない、と思いつきました。うまくできたらまたご報告します。


 いかに難攻不落の家を作るか、あれこれ考えるのは、まあそれなりに楽しくもありますね…
 問題は費用で、次の東京またはスペイン行きに使うつもりで隠してあった貯金を、とうとう流用してしまいました。
 安全には変えられませんが、とほほほ……です。






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もとの内門。

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補強後の門。
左右の木は、ペルーナイト・オリーブです。
夏のあいだにまた大きくなりました。



 外壁をすべて高くするのと同時に、内門も補強しました。

 左右の小さなピラミッド型が気に入っていたのですが、格好のドロ侵入口となるため、泣く泣く撤去…
 またこういう門自体、ドロさんの梯子がわりになるというので(パチャカマックの親切なおまわりさんが実演してくれました)、二度と誰も登れないよう、きょうは板を貼ってもらいました。


 永吉君の弟たちのテキパキした仕事ぶり、とてもありがたいです。
 煉瓦積み、鉄格子作り、井戸の手入れ、駐車場の屋根の補修…となんでもできるので、ついでに種々様々な気がかりを片付けてもらうことにしました。


 そのためわが家では、まだしばらく、いろいろな工事が続きそうです。
 落ち着かないこと、この上なしです。



2016年5月28日(土) 午後2時の室温23.9℃ 湿度63% 外気温23.7℃ 天国のような爽やかな快晴
<わが家を牢獄化!>


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 少しご無沙汰しました。
 前回の更新からの一か月、またまたずーっと泥棒対策をやっておりました。


 しかし何をやっても、いまひとつ不安が残るので、ついには「家じたいを牢獄化するしかない」との結論に達しました。
 つまり、すべての窓に鉄格子をはめて、容易に侵入できなくするわけです。
 まあ本来リマではそれがあたりまえ!なんですけど、およそ美的ではないので、今まで避けておりました。


 さいしょに、ポーチを格子で囲ってもらいました。
 幸い永吉君の弟のひとりが、鉄加工の職人さんです。
 また良い具合に、今は大統領選挙(決選投票)を目前に控えています。
 こういうときはどこの施主も、新しい工事に待ったをかけるので、弟君もヒマにしており、すぐうちの仕事に取りかかってもらえました。


 格子のデザインは、窓の斜め格子と同じにしましたが、難しいのは色です。
 白は明るいけれど赤錆が目立ちそう、かといって黒や銀色ではほんとの牢屋になってしまう…
 そこで少し冒険ながら緑に決めたのですが、思ったより良い感じに仕上がりました!


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 居間から見るとこうなっています。
 意外に圧迫感はなく、むしろ鳥かごの中に入ったような安心感があります。
 ほとんど使いこなせていなかったポーチが、急に使いやすくなり、一部屋得した気分です。


 猫が外に出る心配もなくなりましたので(同時に野良が入る心配もなくなったので)、あたたかな日にはポーチに面した三部屋(居間と台所と私の部屋)のドアをすべて開け放しにできます。
 そうすると風通しもいいですし、人が行き来するにも便利で、もちろん領土が増えた猫たちも大喜び。


 また日によって開けるドアを変えてやると、そのたびに位置関係を把握しようと、猫がうろうろ歩き回る様子もかわいいです。
 トシのせいか、さいきん猫たちの食欲が落ちて心配していましたが、ポーチを開放してからは運動量が増え、元通りによく食べるようになりました。
 これも泥棒さんのおかげ…ですね。


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お猫様の夏の御座所。



 うちの設計をしたとき、ほんとは猫の日向ぼっこ室(solarium)も作りたかったのですが、さっすがに贅沢すぎてあきらめました。
 それが意外な形で実現したのも、泥棒さんのおかげ…です。
 ポーチには、春・秋の午前中だけ日が深くさしこむので、猫にはもってこいです。


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因縁の帽子掛けとの再会を喜ぶハスミン猫。



 ポーチにおいてあるこの帽子掛け、もとは古びた鏡が嵌めてありました。
 しかし、アパート時代のある寒い明け方のこと…


 廊下でぐわっちゃーん!!とものすごい音がして、飛び起きて見に行くと、これが床に倒れて鏡が粉々になり、階段中に散りまかれておりました…(涙涙…)
 ハスミン猫が飛び乗った勢いで、ひっくりかえったらしいのですが、幸いにも犯猫は無傷で逃亡。


 ひどいめにあったのはいつものように私だけで、掃除機やぞうきん総動員で、明け方ひとり鏡の破片回収をする羽目となりました(宿六は目を覚ましもしませんでした…これまたいつものように)。
 いま思い出してもぞっとします。


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 さて翌週は窓の補強工事です。

 永吉君の甥っ子たちも、学校が休みだったので、手伝いに来てくれました。
 日ごろ炭水化物を目のカタキにしている私ですが、こういうときはせっせと菓子パンを製造してもてなします。
 ほんとみなさん、パンが好きなので。
 特に日本のレシピで作ると、こちらにはないおいしさなので(たとえばコーヒー風味の菓子パンとか)、たいへん好評です。


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 まずは、泥棒さんがお入りあそばした窓から……

 この窓を見るたびに、ドロ侵入時の気分がよみがえり、不眠を引き起こしていましたが、格子設置後は眠れるようになりました、おかげさまで。

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 すべての窓の格子取り付けには、丸二日かかりました(でもすごい手早かったと思います)。

 かんたんな作りの格子だと、手慣れた強盗さんはたやすく押し広げて入ってしまうそうですが、この格子は横棒に穴をあけて鉄棒を通してあるので、とても頑丈です。
 また設置時には、壁に穿った穴に鉄片を打ち込み、そこに格子の脚をしっかり溶接したので、理論上、壁をこわさなくては格子は外せません。


 少なくともこれで、「窓から音もなく泥棒が入ってくる」という可能性は、ゼロに近くなったと思います。

 もし強盗が本気で武装して襲ってきたら、それはまた別のお話ですが。
 でも侵入時に物音をたてたり、時間がかかったりすれば、すぐ近所にある警察署に連絡もできますから、何かと安心です(…よく考えるとおそろしい国だ)。


 そもそもがそんな本気で襲撃されるほどのお宝、何もないのですけれど…
 泥棒さん、念のため申し上げておきますが、うちに苦労して入ったところで、本と民芸品しかないからね!
 現金・宝石・金塊等は、一切おいてない(最初からもってないわ)ですよ!


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 中庭の扉も、軽く補強してもらいました。
 ここから侵入される危険は低いですが、こうしておくとやっぱり安心。


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 緑のペンキが余ったので、台所と居間を仕切るための、カーテン掛けも作ってもらいました。

 最初の予定では、ここには木製のガラス扉をはめるはずでした。
 でも、懐かしのエステバン師匠が下請けに出した職人が、渡した材木を売り払ってトンズラしてしまったのですよね……それってよく考えるとただの泥棒ですよね。あ〜いろんなことがあったなあ。


 がっくりして三年以上そのままになってましたが、ついに良い解決法を見つけました。

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 半透明のカーテン(Zara Homeでいいの見つけた)をつるすと、おお〜これは我ながら名案でした!

 今まで散らかった台所が、食卓から丸見えで、精神衛生上よろしくなかったのですが、これでうっすらとすべてを隠せます。
 季節ごとに色違いのカーテンを三種類くらい揃えると、もっといいでしょうね。揃えてね宿六君。


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 それでもまだペンキが余ったので、バラ用の台も作ってもらいました。
 うまくバラが咲かなくても、とりあえずオブジェにだけはなるよう、上に飾りをつけてもらいました(笑)


 下でのたくっているバラをまきつける予定ですが、これは痛い作業となりそうです…
 (当地ではバラは常緑なので、剪定のタイミングがわからなくて困っているのですが、どうやら夏の終りと春先にばっさりやるといいようです、でもまだまだ手探り中です)


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 ついでのついでに、暖炉カバーも。
 いえほんと、泥棒さんのおかげで、ずっと気になってたことがいろいろ片付きました。


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 さいしょにやったドロ対策、塀のかさ上げ工事にも、思わぬおまけがついてきました。
 新しい塀の高さが、ばっちりアナホリフクロウの好みだったらしく、工事が終るとすぐ、つがいで庭に越してきてくれたのです。
 (写真のどこかにフクロウが写っていますが、おわかりになりますか?)


 夜、庭に出ると、目前の木の枝から、じーっとこちらを見ていたりします。
 また月夜の晩に、糸杉の梢にとまってくれたりすると、もう本当に絵本の世界です。
 これも泥棒さんのおかげですね……


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 これまたドロ対策で設置した強力な照明のせいで、夜の庭は少々品下りましたが、糸杉の長い影が落ちて本数が増えたように見えるのは、ちょっとおもしろいです。
 アナホリフクロウはもともと昼行性なので、この明るさはぜんぜん問題ないようです。


 奥の壁の、上三分の一が、今回積み足したところです。
 隣家が見えなくなって、安心感が大いに増しました。


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 ドロ侵入口のあたりは特に、これでもか!というほど照らしてあります。
 深夜のフラッシュなしの写真がこの明るさです、電気代の安いLED照明があってよかったです。
 もちろん照明だけでなく、盛り塩とかもしてあります(笑)


 バナナは、いま二本が実をつけていて、ハム君がときどきそばに立って嬉しそうに眺めています。

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 果物といえば、とうとうペルーナイト枇杷に、初の花芽がつきましたよ!!めでたい!

 駐車場のマラクーヤ(パッションフルーツ)は、200個ジャストに達したところでいったん収穫が終りましたが、すぐまた花が咲きはじめ、いままた無数の緑の実がついています。びっくり。

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 ところで永吉君のワン公は、21日に色とりどりの仔を9匹!も生みました。
 初産なのに、9匹です9匹…………('◇')ゞ


 ワン公の生家の近くに、黒ラブ混のきれいなオスがいるので、実はわたくし、ちょっと期待しておりました。
 でもざんねんながら、父親はぜんぜん別の犬だったようです。


 母犬になったら少しはぴりっとするかと思ったワン公、ぜんぜんぴりっとしなくて、仔犬も触り放題です。
 あいかわらずへこへこ媚びまくる犬で、哀れは感じるものの、うーん、いまひとつ好きにはなれませんねえ。
 (まあ犬じたい、そういうものなんでしょうが、猫好きとしては違和感いっぱいです)


 ただ、台所で出る屑野菜やお肉の脂身、猫も食べない鶏皮、少しあやしいゆで卵など、すべてチンして、味付けにティラピアの餌(栄養満点のフィッシュミール)をふりまぜ与えると、狂喜して食べ尽くすので、それは少し気に入っています。生ごみが減って大助かりです。
 …って、そういう目的で飼ったんじゃないのですが!


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仔犬たちは日ごとにぐんぐん育っています。
母性愛の強いハシンタ猫に、一匹もってきてやろうかと思いましたが…
やめときます。



 仔犬の1匹はすぐお亡くなりになったそうで、いまは8匹残っています。
 ワン公だけでは番犬として心もとないので、できるだけ黒っぽい仔犬を二匹ほど残そうかと思っています。(白は土ぼこりで汚れるのでパス)


 また永吉君の弟から、すでに二匹分の予約が入ったので、あとは四匹の引き取り先を見つければいいわけですね。それくらいなら、なんとかなりそうです。

 当地の一軒家では、泥棒よけに番犬が欠かせません。
 でも大抵のおうちでは、狂犬病以外の予防注射は節約しますし、餌も炭水化物ばかりなので(まー飼い主のほうも炭水化物ばっかり食べる人が多いので、しかたないんですけど)、犬たちはかわいそうにあまり長生きしないのですよね……
 だから多すぎるように見える犬ですが、つねに需要はあるようです。


 ま、それもこれも、すべて泥棒さんのおかげ、なんでしょうか…
 ドロ侵入でいやな思いはしましたが、おかげさまでけっこう逆手にとって楽しんでおります。特に猫たちが。



<モナルカ蝶「第5号」の旅立ち>
以下ちょっとムシが出ます、苦手な方はご覧にならないでね!


 4月23日に蛹化した、モナルカ蝶(オオカバマダラ)「第5号」のその後です。

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5月3日(火)夕方6時半
 さなぎが美しい翡翠色に変わりました。
 翅の樺色もうっすら見え始めました。
 さなぎの金色の模様がきわだって、工芸品のようです。


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そして深夜零時には、翅の模様がくっきりと見える状態に。


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 前回は朝9時台の羽化だったので、いちおう布だけかぶせて暗くして、安心して休んだのですが…
 翌朝7時に見たときは、もう羽化していました。
 あ〜あ、また見損ねちゃった。もうすこし起きて見ていればよかったかなあ?


 なお「第5号」も、鮮やかな翅色の男の子でした(^^)/
 (幼虫の段階で見分ける方法があるらしいので、次の夏はそれを自由研究課題にします)


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 今回は放蝶前に、一瞬さわらせてもらいました。
 翅をつかむと写真が撮れないので、そっと脚をもってみたら…
 ものすごい力で羽ばたき始めたので、心配になってすぐ放しました。
 宿六は蝶に触れるのは生まれて初めてだったようです(まったくどういう育ちをしたのだか…)。


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 こんなに身体をよじって、なんという力強さでしょう。
 翅が手に打ち当たっていたのに、まったく鱗粉はついていませんでした。
 やはりモナルカ蝶の翅は、特別に強くできているようです。


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 よく日向で乾かしてから放蝶しましたが、近くのルリマツリの茂みに飛んでいくと、そのまま午後4時ごろまで休息していました。
 そして突然、ふっと飛び立ってゆきました。あとしばらく、寂しい感じが胸のあたりに残りました。


 その後一週間ほどは、毎日庭にモナルカ蝶が来ていました。
 きっと「第5号」だったのでしょうね。


 引越し後の三年間、遅々として進まなかった「モナルカ蝶家庭内繁殖計画」が、今年は一気に進んで、たいへん満足です。

 今までパチャカマックでは、晩夏のごくごく暑い日にしかモナルカ蝶を見なかったので、繁殖はシエネギージャなどアンデス寄りの場所かと思っていました。
 それが今年は、パチャカマックでも繁殖可能とわかったのが、なによりの収穫です。


 次の夏の目標は、訪れる蝶じたいの数を増やすこと。
 そうすれば自然と幼虫も増えて、蛹化・羽化の瞬間を見られる可能性も高まることでしょう。


 これからの冬のあいだ、いろいろな種類のトウワタを育て、アブラムシ対策も手を抜かないようにして、夏に備えたいと思います。


2016年6月4日(土) 午後11時半の室温23.3℃ 湿度65% 外気温19.0℃ 霧雨(日中は晴れてました)
<決戦前夜>

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こちらリマは、とつぜん寒くなりました。



 …しかし世間は、あす日曜に迫った大統領選(決選投票)のせいで、今週はたいへん熱っぽく盛り上がっていたようです。
 いずこも同じ、両候補のスキャンダル探し合戦で、空しい限りですから耳には入れないようにしておりました。


 ところがおととい、録画しているペルー旅番組のかわりに、両候補の討論会が入っていて、そうなるとやはり気になりますから、ちらっとだけ見てみました。
 20代から落ち着き払っていたケイコさん、昔はやや良い子イメージが強すぎるきらいがありましたが、いつのまにやらたいそう凄みのある、皮肉も上手な大人女子に変身していたのですね〜
160603-04.JPG やっぱり政治家は、それくらいじゃないとね。

 先だって、今回はどっちに転んでもとりあえず安心、と申しましたが、やはり対抗馬のPPK翁は、あまりといえばあまりの、海千山千すぎる古ぎつね……
 清新さ皆無ですから、できれば若い方が頑張ってくだされば…とは思っております。


 少なくともパチャカマック界隈では、ケイコ・ソフィア候補、かなりの人気みたいです。
 近所でもオレンジ色の旗を配っていたので、もらって写真を撮ってから、大のフジモリ贔屓の永吉君にあげました。


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 ペルーで今までに見た選挙広告の中で、いちばん好きなのがこれ。
 地方選挙の際の、ワンカベリカ県の手書き広告です。


 この政党は、投票用紙に印刷されるマークに、ジャガイモを選んだのですね。
 「(投票の際は)おじゃがに×印をつけてね」とあるのが、なんだかかわいいです。


 広告の請け負い人も、ほうぼうの壁に何十となく同じジャガイモの絵を描かされたことでしょうが、その彩色がなかなか丁寧で、妙に誠実な感じがあるのも、アンデスらしくて楽しいです。

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左のジャガイモのモデルは、まちがいなくこの紅白のペルアニータ種ですね。
味は粉質のパパ・アマリージャとよく似ています。



 ところで先月は、毎年のように暗雲立ちこめる厄日…もとい誕生日が巡ってきましたが、今年はめずらしく宿六からのプレゼントがあったので、平和に過ごすことができました。
 ま、私が買おうとした iPad miniを、「それをプレゼントということにさせてください」と宿六が頭を下げて支払った、という形ではありましたが。

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 主目的は寝ころがっての読書なので、できるだけよけいなものは入れないようにしています。
 でもついつい買ってしまったのが、写真のイスラム教徒向けアプリ。


 日に五回の礼拝の時刻(日々変動)になると、各地の美声のムワッジン(礼拝への呼びかけ役)によるアザーンが聞こえてくる、というもので、遠い異国にいるかのような気分に浸れます。

 私はイスラム教徒ではないですが、こうして日に数回、俗事を忘れる短い時間を持つのは、とても良いことのように思います。
 特に日没時、マグリブの祈りの時刻のアザーンは、薄暮の気配とあいまってより深く心にしみるような気がします。



 同じ誕生日の宿六に、私からは大河ドラマの「義経」をプレゼントしました。

 いぜん東京で能「清経」を見たとき、宿六ももちろん表面的なあらすじは理解したようでした。
 でも、ほんとは平家物語の概要くらいは知っておかないと、建礼門院が「憂き事の始めにて候ひし」と表現した清経入水の意味がわかるはずもなく、そこでまずはNHK人形劇の平家物語を見ることにしました。


 これが期待以上の作品で(当時のNHKが、同水準の人形で「源氏物語」も作っておいてくれれば…と惜しまれます)、ただ義経のさいごがあまりに駆け足だったので、今回はそのあたり、うんとくどそうなのを選んでみました。

 今年はまた、例年は興味がなかったNHK大河も見ています。
 (ノートと辞書、日本史教科書を手元において、宿六に書き取りさせながらのスパルタ視聴)。
 なのでそのうち、「御意」とか「ありがたきしあわせ」とか、「三条河原で打ち首」「くるしゅうない近う寄れ」「お前も悪よのう」といった疑似古語の重要表現を操れる外人になるかも?…と楽しみです。


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 さてそれから6月に入りますと、急に寒くなってなんだか寂しいので、玄関先を少し飾り直しております。

 ペルー生活21年のあいだに、いくつだめにしたかわからないセントポーリア(当地での呼び名はアフリカスミレ violeta africana)。
 その主な死因が溺死だったことを悟り、さいきんはやっとうまく咲かせられるようになりました。


 そのうしろの白樺の枝は、Jockey Plazaに入っているインテリア店、Crate&Barrelで見つけたものです。
 (Crate&Barrelが日本未出店ってほんとですか?
 Loccitane も H&M Homeもそうでしたが、たまにはペルーが先ってこともあるのですよね、ふっふっふっ)


 この白樺、3本で110ソル…むむむむむ高い!ですが、前にタネまいたけど育たなかったし、検疫に引っかかるから個人輸入はできないし…と言い訳しながら、結局持ってきてしまいました。
 見るだけで小淵沢の涼しい林を思い出したり、ロシア文学の世界に飛んで行ったりできるので、意外に良い買いものでした。


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ミモザの木で休むアナホリフクロウさん



 この夏はあまりの暑さに、一年の目標を決めるのをころっと忘れていました。
 そこで誕生日に考えたのですが、52歳のこの一年はぜひ、半生じぶんを苦しめてきたアホらしい罪悪感、そこからの脱却をめざそうと思います。


 たとえば午後じゅう絵を描いて過ごすと、ほんとは家事をすべきだったかも、という罪悪感がどこからともなく沸いてきて、いや〜な気もちになります。
 それではと、今度は半日家事に紛れて過ごしてみると、やっぱり絵を描いたほうが有意義だったかも……という調子で、ほんと我ながらバカじゃないかと思うので。


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 まあ遠因が親の教育にあったのは確かですが、いまさら親のせいにできる年ではないので、自力で退治してやろうと思います。
 とにかくいちばんもったいないのが、つまらぬ罪悪感にまみれて日々暮らしていると、毎日をひどく短く空しく感じてしまうことなんです。


 それを阻止するひとつの具体策として、家事であっぷあっぷしがちな午前中に、必ず一度庭に出る、という決まりを作りました。
 気になる芽生えや苗木を、ざっとひととおり見回るだけでも、そのあとの一日が、驚くほど長く感じられるのですよね。


 今まではたいてい、「マグリブの祈り」の時刻(日没時)になってから、あわてて庭に出ていましたが、それではもう薄暗くて、見えないものもたくさんあったようです。
 昼の散歩を始めた日には、さっそくご利益があり、ミモザの木にフクロウがとまっているのを見つけました。
 ほんとにうちに定住してくれたようです、自分の庭にフクロウなんて、ちょっと夢みたいです!


 昨年のびっくり手術から一年あまり、とうとう体力も体重も元に戻らず(前者は困りますが後者はありがたい)、絶好調とは言えませんので、せめて日々の気分は、できるだけ上空のほうへ引っ張り上げてすごしたいです。


2016年7月15日(金) 午前1時の室温21.2℃ 湿度73% 外気温18.4℃ 曇り
<コルドバへの道>

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さいきん熱中しているのが、中庭のコルドバ?化。
壁の鉢を少しずつ増やしております。



 先月パソコンがこわれ、サイトのデータを復旧させるのがめんどくさくて、ついご無沙汰してしまいました。
 でも今週末、秘密結社ペルーナイトの総会が都内某所で開かれるらしい、との極秘情報を得ましたので、リマ支部の生存証明のためいそぎ更新いたします。


 その情報を頂いた際に、幹事様から「きっと今頃は泥棒対策の工事も終ったことでしょうね」とおたずね頂いたのですが…
 そ、それが……なはははははは……
 わが家ではまたまたいろいろありまして、今週から再び、けっこう大がかりな工事をやっておるのでございます。
 今はご説明する気力もちょっとありませんので、このお話は後日またあらためます。


 トラブルは絶えませんけど、おかげさまで住人全員(人も猫も犬もフクロウもティラピアも)、元気にしております。

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 わが中庭は、夜の雰囲気も大きく変わって、もっとあたたかくにぎやかな感じとなりました。
 寒々しい今の季節、窓から花いっぱいの中庭を眺めるのは、良いなぐさめになります。
 やはり立体的な飾りつけって大事ですね。もっと早く飾ればよかった!


 当初、この中庭には白のゼラニウムだけ置いていました。
 でもそういうシックさは、どうにも私の人間性にシックり?こないと気づき、あっさり極彩色路線に変更です。


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 家の外も、徐々にコルドバ化していこうと思います。
 特に泥棒侵入口あたりは、いまだに少しきもちわるいので、重点的に飾って厄払いとしたいです。


 なぜかずっと家の両側が、どちらも雑多な物であふれた裏口化していたので、まずは台所側のゴミ箱を撤去してすっきりさせました。
 それから永吉君に、鉢をたくさん取り付けてもらいました。


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 この鉢、実は特注品であります。
 当地では太めのテラコッタ鉢しか見かけないので、スペインのコルドバ風のすっきりしたのを、見よう見まねで作ってもらいました。
 壁にぴったりつくよう背面は平たく、また壁の汚れ防止のため、水抜き穴は前にあいています。


 ふつうのよくあるテラコッタ鉢は、だいたい5ソル(約160円)で売られていますが、これはひとつ15ソル(約480円)。
 三倍……といっても、安いですよねえ、型を使わない手びねりの鉢ですもん。
 しかも25個作って16個だけうまく焼けたとか、それでこの値段じゃ割に合わない気もするのですが、いいのかな…


 追い追い、モロッコのカスバの素焼き製ミニチュアなんかも、写しを作ってもらおうと思います(買い忘れたのを今なおしつこく悔やんでますので)。
 こういうことが気楽にできてしまうのは、ペルー暮らしの醍醐味ですね。


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 同じ鉢を、中庭にも少しもってきました。
 ほんとにうまいこと、コルドバ風の鉢を再現してくれました。
 花でいっぱいにしてから、またご報告いたしますね。


 あと20個くらい増やしたいのが本音ですが、今あるだけでもけっこう手がかかるので、早まらないようにしなくては。
 ゼラニウムのかわりに多肉植物でも植えこめば、少しは楽かもしれません。


 そうそう先日、この小さな水盤を掃除していて、ヤゴの抜け殻を11個!も見つけました。
 ヤゴたちいったい、何を餌にしてたんでしょう?
 知らないあいだにボウフラ退治をしていてくれたのかな?


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夏のあいだ、せっせとむかごで増やした熱帯睡蓮。
これも中庭でだいじに育てていますが、きのう初めて、そのひとつが開花しました!


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 ところで、このところ楽しんでいるのが、アーモンドの発芽実験です。
 殻をむいた製菓用アーモンド(非加熱のもの)を、こうして尖ったほうを下に、そっと土にさしておくと、なんとけっこうな確率で根が出るのですわ!びっくり!


 冗談で始めたのですが、すでに10本以上根が出てすくすく育っています。
 なんという生命力でしょう。


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しばらくたつと、子葉がぱかっと割れて、きれいな葉が育ち始めます。



 ペルーにはなぜかアーモンドの木ってありませんね。このアーモンドもチリ産です。
 入植時のスペイン人が、必死になって蒔かなかったはずはなく、それでもいま木がないんですから、きっと気候が合わないのでしょうね。


 だからおそらくは、夏ごろ枯れるのかな…と悲観はしておりますが、ダメもとでたくさん苗を作ってみます。
 この青みを帯びた葉っぱを、リマで見られただけでも嬉しいですが、もし花までこぎつけられたら、どんなに良い気分でしょうね。


 そのほかこの冬の園芸計画としては、ケールをたくさん育ててダイエット中の「小さな家」の面々に食べさせること、ガザニアやゼフィランサスなど丈夫な花をうんと増やすこと、などを予定しております。


2016年7月20日(水) 午後2時の室温20.2℃ 湿度71% 外気温18.9℃ 曇り
<仔いぬ完売御礼>

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ふたたびみたび、我が家に出現した工事現場。
もうすっかり見慣れた光景です…詳しい事情は後日改めて。



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工事現場であそびたわむれる仔犬たち。
あっというまに大きくなりました。


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夏向きの写真が撮れました…
やはりどこからどう見ても駄犬ですわね…


 永吉君の愛犬ワン公が生んだ9匹の仔犬は、1匹を除いてみな元気に育ち、しかし育ったら育ったで今後(の食費)が危ぶまれておりました。
 が、ありがたいことに先週には、すべて落ち着き先が決まりました。


 まず生後わずか数週で、早々に5匹がもらわれていきました。

 永吉君の姪が働く農場では、犬がたくさん必要なのですが、メスの番犬が1、2頭しか仔を生まなかったので、そこに養子に入れてもらいました。
 農場には乳牛がいるので、毎日牛のミルクももらっているとか、運のいい仔犬たちです。
 将来の仕事(家畜泥棒よけの番犬)も決まっていて、人生安泰です。


 さてそうして3匹が残りましたが、うち2匹はよく見るとメス犬でした…

 すぐ殖えがちなメスはだれもほしがりませんから、厄介なことになった…と思っていましたが、先週セメント納品に来た建材屋さんが一目ぼれ、即日引き取ってくれました。万歳!
 なかなか羽振りのよさそうな店主さんだったので、いい暮らしをさせてもらえるんじゃないかと思います。


 門を開けるたびにイヌがわらわら雪崩れ込むのをせき止めるのに、ほとほと疲れていましたので、本当にありがたいです。

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 先週、建材屋さんの養女になった二匹。
 どこといって特徴のないイヌですが、いまは番茶も出はなの仔犬マジックでそれなりにかわいいので、正体がばれる前に早く養子に出さなくちゃ!とあせっておりました。
 よかったよかった。


 (むかし母が、「婚期の娘が家でぶらぶらしていると、手中にくさりやすい果物をじっと持っているような気持ちになるのよ…」と無礼なことを言っていましたが、ちょっとその気持ちがわかりました…)

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 残ったのはこのオスです。
 角度を工夫して、せいいっぱいかわいく撮って、この程度…
 でも永吉君一家はたいへん気に入っているようです。
 まあ耳がきちんと垂れているのと、鼻が黒いところは、母犬よりはマシかも。


 白くて眼のまわりが薄赤いイヌって、どこか残忍な感じがして、私は苦手です。
 こういうのが大きくなって刃向かってくると怖いので(わずかながらピットブルも混ざってますし)、今のうちによく私を覚えて服従するよう、ときどきはかまってやっています。
 あまりのハイテンションに、こっちはヨレヨレになりますが…犬って若向きのペットなのね。


 いずれにしても、ワン公よりしっかりした番犬に育ってくれさえすれば、どんな風体でもかまいません、愛玩用じゃないから。
 名前も、ピント(ぶち)とかピラタ(海賊)とか、ごくごく安易なあたりで決まりそうですが、それも永吉君一家におまかせです。


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 今年は昨年と違い、順当に寒くなってきております。

 湿気でしみじみ冷え込むので、母子に服を着せてみました。
 まだお乳をやっている母犬には、ウシ柄(7ソル・約225円)を。
 命令には従順、かつ獰猛な番犬に育ってほしい仔犬には、迷彩柄(5ソル・約161円)を。
 (市場の奥さんが、「イヌ服って、儲けが一枚1ソルしかないのよ〜」と泣いておられました、さもありなん)


 馬子にも衣装でちょっとはマシに見え……ないけど、みんなの笑いはとってます(その路線しかないな、この犬たちには)。
 写真は、生まれて初めて牛皮製のホネをもらって、感激に打ち震えているところ。


 たしかに犬のこういう単純なかわいさ、わかる気もしないではないですが…
 なぜか犬を知れば知るほど、もっと猫がかわいくなるのは、どうしてなんでしょうね?


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「フッ……犬には生まれたくないわね」とハシンタさまが申されます



 ワン公母子が外で眠る、冷たい霧雨の晩。
 我が家のお猫さまは、暖房のある部屋で、毛布を各自4,5枚使ってお休みになります。
 さらに下男下女(宿六と私)が、深夜に何度か、しっかりくるみなおして差し上げます。


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「エンドウ豆の上のお姫さま」状態のハスミン猫



 (実情は猫用毛布じゃないんですけど、洗って重ねておくと、目ざとく見つけて、その上で寝てしまうんですよね。
 おかげで大物の洗濯が増えてたいへんですが、かわいすぎてどかせられません。


 犬ならシッシッ!と足でどかせて即解決ですが、猫にそんなことしたら半日は口きいてくれなくなりますもんね)


2016年12月19日(月) 午後6時の室温26.2℃ 湿度54% 外気温23.5℃ 晴
<大増殖中!リマのモナルカ蝶>

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 緑の公園が意外に多いリマの中でも、かなり感じがいいほうじゃないかな…と思うこの公園。
 (名称は知らないのですが、サン・ボルハ区のPentagonitoのとなりにある、細長〜い公園)


 ここが今、モナルカ蝶(オオカバマダラ)の一大繁殖地となっております!♪

 たいへんご無沙汰いたしました。
 windows10のおかげで、またしばらくパソコンなしの生活でした。
 これが慣れると意外に良くて、浮いた時間でたくさん本を読んだり、世界中から取り寄せた種をまくのに没頭したり…であっというまの数か月でした。


 ちょうどこのところ、頭のなかで始終ぶつぶつ文句ばかりつぶやきながら日々を過ごすのが、いよいよ耐え難くなっていましたので、人生の残り時間をどう生きるか、どんな方向に心を持っていくか、考えるためにも良い機会でした。

 悟りにはほど遠いものの、少なくともめざすべき心の持ちようは、よくわかった気がします。
 今よりもっと絵と庭に打ち込みつつ、徐々にその方向に近づいていけたらと思います。



 さて本日は実にひさびさのサイト更新。
 リマの嬉しい変化について、ちょっとご報告です。


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 公園のあちこちに作られたトウワタの植え込み。
 このトウワタ(アスクレピアス)なしには、モナルカ蝶は育つことができません。


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そしてトウワタの上を飛び交うモナルカ蝶!
(嬉しさのあまりうろたえて大ピンボケ!)



 2015年のはじめごろから、排気ガスの充満したアビアシオン通りで、しばしばモナルカ蝶をみかけるようになりました。
 うちの庭になんとかモナルカ蝶を呼び寄せようと、あれこれがんばっていたころなので、さいしょは幻覚かしら…と(笑)
 でもあのゆったりした飛びかたや、黒とオレンジのステンドグラスのような翅は、見間違えようがありません。
 たぶん近くの学校で、トウワタを植えてモナルカ蝶を呼ぶ活動でもしているのだろう、と考えていました。


 でも今月、ひさしぶりにリマ市内をあちこち走って、やっとわかりました、実はこれ、サン・ボルハのお役所のお仕事だったのですね。
 もともとは2014年に、いわゆる持続可能な公園運営をめざし、当地原産のトウワタを導入したらしく、その当然の結果として大発生したのがモナルカ蝶。
 (なにしろ私が庭に植えた数本のトウワタですら、ちゃんと見つけてやってくるような蝶です)


 しかし心の準備ができていなかった役所の人々は、はじめそれを害虫大発生と誤認、殺虫剤でどんどんやっつけていたそうです(涙)
 が幸いにも、米国のモナルカ蝶保護運動の関係者がサン・ボルハ区に住んでおり、その人がまっさおになって(←想像)役所に駆け込んだおかげで、以来殺虫剤の使用をやめて蝶もいっしょに増やすことになった、ということだったようです。


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 植えてあるのは、ほとんどが黄のトウワタですが、ところどころに当地原産の赤いトウワタ(アスクレピアス・クラサヴィカ)も交じっています。
 (黄色いほうは、たぶんクラサヴィカの園芸種かと)
 モナルカ蝶は花の蜜を吸い、葉に産卵し、トウワタをフル活用します。


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 モナルカ蝶の幼虫は、トウワタの葉や花をむしゃむしゃたべて、ふくまれるアルカロイドを体内にためこみ、捕食者への備えとします。

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 この公園の一角で、数百ではとてもすまない、すさまじい数の幼虫大軍団を見つけました!♪
 (苦手な人には卒倒ものの光景かも…)
 でも蛹はまったくなかったので、この夏さいしょの繁殖が始まったばかりなのかな?
 これはときどき見に行かなくてはなりません!


 とにかくすごい数ですし、うちでは今年はまだ発生していないので、十匹ばかり連れて帰ろうか…とも思いました。
 でもたぶんこういう幼虫って、卵からかえってすぐ食べた草を、短いイモムシ人生のあいだずっと好むのですよね。

 いまうちにたくさんあるトウワタは別種なので、移住計画はやめにしました。

 わが家でもせっせとトウワタの種類と数を増やし、前の夏のように、自然に親が飛来してくれるのを待とうと思います。
 リマ市内でもトウワタさえあればこんなに殖える♪とわかったので、ゆったり構えてモナルカ蝶寄せを続けます。


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 これだけ幼虫が発生すれば、あたりまえですがトウワタはぼろぼろに食い荒らされます。
 また殺虫剤を撒かないのでアブラムシも大発生しますし、白い綿毛のタネも飛びほうだいで、公園の場所によってはなかなかたいへんなことになっています。
 でも私には天国みたいな情景です。まさにこれをうちでやりたいのです!(アブラムシは別として)


 つい最近まで、リマではトウワタを入手するのも難しかったのに、なんという変わりようでしょう。
 トウワタは雑草として長年のあいだに駆除されたらしく、その後も扱う園芸店がなかったので、私はやむなくペルー原産種のタネを、はるばるオーストラリアから取り寄せて蒔いたのでした。
 それが今や、いくらでもリマ市内でタネを取ってこれるようになりました。


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 ついでながらこの公園では、古き良き時代、リマ全域を潤していた水路網の、ありし日の姿をしのぶことができます。
 写真のささやかな流れは、かつて水量の豊かさから「スルコ川」と呼ばれていた水路で、その歴史はワリ期(5世紀から9世紀ごろ)までさかのぼるとか。
 水はリマック川から引かれており、今もこの水路が、リマ市内675か所の公園の緑を保っているというのですから驚きです。
 まともな雨の降らない沙漠気候のリマに、妙〜に緑の公園が多い理由は、こんなところにあったのですね。


 この夏、ペルーでは旱魃が心配されており、なかなか増えない川の水量データを見てはやきもきする毎日ですが、そんな今もスルコ川にはけっこうな量の水が流れています。
 そういえば、リマでせせらぎの音が聞こえる場所というのも、珍しいですよね。
 あとはちょっとゴミなどさらってくれれば、言うことないんですけど…


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「スルコ川」の近くに据えてあるベンチ。
良い考え。うちでも作ってみたい。
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公園の住人たち。

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ハカランダの花もきれいな季節です。

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 さてこちらは、サンティアゴ・デ・スルコ区の公園です。
 今年はスルコ区でも、トウワタの大々的な植え込みをあちこちで見かけます、もしかしてサン・ボルハ区で余った種を譲り受けたのかな?


 この勢いで、トウワタ栽培がリマ中に広がるといいのですが!
 こんな都会でオオカバマダラが大発生してくれたら、そのうち良い観光資源ともなるのではないでしょうか?
 もちろんメキシコのオオカバマダラ越冬地は壮観ですが、リマの場合は、卵から蝶まですべての段階を見られるのが良いところです。


 ただまあ公園の近所の人たちは、今後風でタネが飛び散るにつれ、ところかまわず育つトウワタに少々悩まされることになるやもしれませんね。
 うっかりトウワタを折り取ると、かぶれることがあるのも、ちょっと困りものです。
 私の庭でも、おととし植えたフウセントウワタが増えすぎてえらいことになってしまったので、いま少しずつ別種の、もっと侵略性や毒性の低いトウワタと植え替えているところです。


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かっと照り付ける日、かわいいシマシマの幼虫君は葉の下で一休み。


 サン・ボルハ区とスルコ区が、なんとも思いがけず気のきいたことをしてくれて、ひさびさにちょっとリマを見直しました!
 スルコ区に住んでた頃にこうしてくれていたら、もっと嬉しかったのだけど…


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 今の住まいの近くも、さいきん大きく変わり始めています。

 わが家の最寄りの「町」ルリン(住んでいるパチャカマックは「村落」という感じ…)に、先週DIY店の Promart が開店しました。
 これは本当にありがたくて、これまでは何か壊れるたびに(それがまたよく壊れるんですけど)リマ市内まで行かねばなりませんでしたが、今後はここで大抵の用は済みそうです。


 また、右手にもともとあったスーパー Plaza Vea も、少し大きくなりました。
 そして真ん中の映画館 Cineplanet(だったかな) は、あさって21日オープンだそうです。
 ここはゆくゆく、大きなショッピングセンターの一角となる計画だそうですから、ルリンの人たちは大喜びでしょうね。


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 もうひとつ嬉しいのが、うちの近所にできたこの小さなお店。
 (Bodegon Espan~ol  http://bodegonespanol.com/)


 今までおいしいスペインのチーズや生ハムを買おうと思ったら、はるばるリンセ地区のお店(Bodega Iberica http://ibericosperu.com/)まで遠征しなくてはなりませんでした。(あまりおいしくないのなら、Wongなどのスーパーでも買えますが…)

 それがつい先日、その専門店から生ハムなど仕入れて売る店が、うちからすぐのところにできました。
 これからはほしいと思ったときに、Pata negra 100グラムにQueso curado 200グラム…とか、ちょっと歩いて買いに行けるなんて、片田舎のパチャカマックではまったく夢のようなお話です〜


 これも昨今、スペインからペルーに逃げて…もとい移住してくるスペイン人の皆さんが急増しているおかげですね。
 (私は20代のころスペインが大好きで、できたらスペイン人と結婚して向こうに定住したいと思っていましたが、その肝心のスペイン人を見つける前にペルー人と出会ってしまって今に至ります。
 でも今の情勢を見るに、もしスペイン人と結婚していたとしても、最終的にペルーに流れてくる運命は同じだったのかもしれません)


 それにしてもここは中途半端な田舎なので、こんなとこに店開いてだいじょうぶ?という心配はありますが、別荘族などをお客さんとしてパエリャの出張料理を請け負い、今のところうまくいっているそうです。ぜひ末永い繁栄を祈りたいと思います。
 そうそう、スペインワインの角打ち?もOKだそうですから、Don Cuchoのレストランのあとなど、飲み足りない方はちょっと寄るのもおつかもしれません。



2016年12月23日(金) 午前零時の室温24.0℃ 湿度62% 外気温22.3℃ 曇り
<夏のクリスマス>

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幸せの青い鳥をみなさまに。
(ザクロをついばむ庭のソライロフウキンチョウ)


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 今年は10月ごろから快晴続きで、11月にはもうたくさんの人が海に入り始めたようです。

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 私たちもこの夏は、少し海水浴などして近くの海を楽しもうと思います。
 クジラ島が沖に浮かぶサン・ペドロ浜には、海水浴場らしい設備はなにもありませんが、そのぶんやってくる人たちは、みなごく人なつっこい庶民的な雰囲気です。


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 海辺に立ち並ぶレストランにこわごわ入ってみたところ、二軒目でおいしい店に当たりました!

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 波打ち際の特等席までデリバリーもしてくれます。

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魚と魚介類のフライ。ここは揚げ方が上手!


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魚介類の炊き込みごはん。

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 でもたぶんチャーハンのほうがおいしいです、ショウガがよくきいてます。
 さいきんは「お醤油最低限で!」と注文しても、いちいち驚かれなくなったのは喜ばしいことです。


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 あるいは飲むだけでも…
 (このおとなりさんは中年のご夫婦でした、何も食べずに二人でビール大瓶5本と、デザートの?コカ・コーラ1本を飲み干されました…)


 ここは食事するなら酒類の持ち込みは自由だそうですから、好きな白ワインでも持っていったら天国でしょうね。


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 当地のレストランには、野菜をおいしくたくさん食べられるお店は少なくて不便ですが、でもそういうときは朝晩の食事でつじつまを合わせます。

 この夏は庭で少しだけ野菜も作っています。
 今は各種ケールが良い色に育ちつつあり、ほかにオクラとモロヘイヤ、大豆などを蒔きました。
 モロヘイヤは20年以上食べてないので、とても楽しみです。


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 おかげさまで果物も、こんなふうにぽつりぽつりと収穫があります。

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 こちらは、ここ数か月とちくるっていた種まきの結果。
 播種箱はざっとこの三、四倍あって、どれも苗の根がまわりきっているので、早く定植しないとならないのですが…いったいどこに???
 完全に種の買いすぎ、蒔きすぎでした。こんなに芽が出ると思わなかったのよ…


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 ご近所(ルリン川沿いの農地)では、季節ものの黄色い花がたくさん育っています。
 まもなく刈り取られて、年末年始に幸運を呼ぶ黄色い縁起物として、リマ市内の花屋さんに並ぶことでしょう。


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 リマのショッピングセンターで見つけた、ちょっと気のきいたウィンドウ飾り。
 たしかにペットボトルって柱サボテン風ですし、色も涼しげでいいですね。


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 UV指数うなぎのぼりの炎天下、イルミネーションついてるの?と見まちがうほど、キラッキラに輝いていたクリスマスツリー。

 あーー寒いとこ行きたい……


2016年12月29日(木) 午後6時の室温25.5℃ 湿度58% 外気温24.1℃ 久々の曇りでちょっと小雨気味、アンデスの雨が下りてきたのならいいな…(旱魃気味で心配なのです)
<パチャカマックの年末風景>

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 今年は泥棒さんの後始末やその他いろいろ、実にたいへんな一年でした(私の人生、たいへんじゃなかった年のほうが珍しいけど)。
 もうくたくたで完全に戦意喪失、24日も何も料理する気になれず、海辺でかんたんに食事して済ませました。


 クリスマスイブにごちそう作らなかったのは初めてですが、なんか今後は、これでぜんぜんいいような気がしますね…
 自縄自縛のタネがまたひとつ消えて、よかったです。
 大晦日も同様にしたいですが、今度は海に入れる格好で行こうと思います。


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 パチャカマックのタイヤ修理店にて。
 お祝いしたい気持ちはわかるけど……やれやれ……
 緑じゃなくて白に塗れば、鏡餅にもなりそうですね…


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 パチャカマックではイルミネーションを飾る家も少ないですし、タイヤツリーとか変なもの見させられるし、どうも気分が出ないなあ…と思っていたら、帰路いいものを発見。
 近所の植木屋さんが、年末限定・七面鳥販売店に変身してました!


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彼らに2017年は決してやってこないのであった……



 アンデス地方なら、まったくあたりまえの年末風景ですが、しかしここはまがりなりにもリマ圏内。
 生きた七面鳥を道端で売ってるなんて、さすが片田舎のパチャカマック。


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 生きた七面鳥を見て、急にクリスマスを実感し、24日の夕方急いでイルミネーションを取り付けました。
 この一年で糸杉がほぼ倍に育ち、去年のイルミネーションではもう長さが足りないので、今年はかわりにココヤシにまきつけておきました。


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 さてクリスマスも終って、こちらは日々ますます暑くなってきております。

 私の部屋はよく西日が差し込むので、予想される猛暑にそなえ、窓外にアレカヤシを二本植えました。
 当地では、hawaiiana(ハワイのヤシ)と呼びますが、あとでフランクリン君の請求書を見たら、jahuallanaと綴ってありました(笑)
 ケチュア語化…?


 なお屋根の上ですごいことになっているのは、一本しか植えた覚えのないスイカズラです。
 瓦の上をぐいぐい匍匐前進しているので、中庭に到達する日も近いと思われます。


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 2016年の最優秀従業員として、社長より大好物の猫草束を贈られ、驚きを隠せないハスミン・チンチャイコチャ嬢(15歳)。


 忠猫ハスミンのおかげで、ほんとに今年は助かりました!
 2月に泥棒さんが入ったとき、ハスミン猫がすぐに私を起こしてくれたので、盗られたマックに登録されていた暗証番号類を夜中のうちにすべて変更、二次被害を防ぐことができました。
 もし朝まで気づかず寝ていたらたいへんだったと思いますし、かといってあと5分早くて泥さんに出くわしても、だれか負傷者など出たかもしれませんから(私か泥さんかどっちかね……)、絶妙のタイミングで知らせてくれたハスミン猫のおかげで、みんなが助かったのです。


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 いっぽうこちらは、泥棒が入っても、そのあと親切なおまわりさんが来ていろいろ話しこんでいっても、まったく気づかず寝てた人。
 ハシンタ・カンポ・デ・アマンカイ嬢(もうすぐ17歳)。


 (ついでに中庭もコルドバ化ならぬ苗床化しているのを、ご確認いただけると思います。早く定植しないと…でも体力が……)


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