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2013年7月の「一服いかが?」



2013年7月1日(月) <庭師さんがやってきた>

2013年7月2日(火) <猫医者さんもパチャカマックへ?>

2013年7月3日(水) <濃緑の芝のじゅうたん>

2013年7月4日(木) <今日の芝生と石畳>

2013年7月5日(金) <まぼろしのパチャカマック駅>

2013年7月9日(火) <アパートの反乱>

2013年7月10日(水) <びっくり仰天!ご冗談はヨシコちゃん事件>

2013年7月11日(木) <さよならだけが人生ね>

2013年7月12日(金) <パチャカマック憲法の起草>

2013年7月16日(火) <「ミチカ桜」の候補者届く>

2013年7月17日(水) <とても正しいワンカーヨ料理店にて>

2013年7月18日(木) <ピチタンカが来る前に…>

2013年7月19日(金) <サクラサク>

2013年7月31日(水) <先週の現場> <独立記念日2013>


2013年7月1日(月) 午後11時の室温22℃ 湿度69%(ストーブついてます) 今日も快晴!でした
<庭師さんがやってきた>

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 きょうはすばらしい快晴でした。
 リマの曇りまくった冬も、気分が落ち着いていいものですが、やっぱりたまに晴れてくれると嬉しいですよね。
 とつぜんすべての色が鮮やかになり、冥界から引き返してきたような気分です。


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 でも、今日からやってきた三人の庭師さんには、あいにくの晴天です。
 日中、ものすごく暑かったそうです。


 とりあえずは裏庭だけ、芝を植えてもらうことになりました。
 まず全体を均し、水を流しながら固まった土をほぐし、肥料を梳き込み、それから芝をはるそうです。
 ゴミや工事で出たセメントのかけらも丁寧に拾ってくれて、かなりの重労働ですが、今週いっぱいで終る由。


 ずっと埃っぽい眺めだったので、一面の緑に変わるのがものすごく楽しみです!!

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 石畳は家の外周が終り、きょうは勝手口から駐車場までの小道が出来ていました。
 ほんと、こんなにきれいに作ってくれるとは思わなかったなあ。


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 石を敷く前には、地面をよく突き固めないとなりません。
 その道具(日本ではタコとかタンパーとかいうようです)も、もちろん手作り。
 何かの空き容器にセメントを流し、木の取手をさしこんで固めただけですが、じゅうぶん役に立っているようです。


 そういえば、これが夜間照明を固定する台になってたこともあります。
 ほかにもいろいろ便利に使えそうなので、「あれひとつ、置いてってくれないかなー」と宿六が目をつけています。


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 副棟梁Zさんのすすめで、煉瓦を70個買い足し、ふたたび積み始めた駐車場の柱ですが…
 あと20個、煉瓦が足りないことが判明……


 Zさ〜〜〜〜ん!
 煉瓦より配達料が高いんですから、一度で済むようにちゃんと計算してくださ〜〜い!(笑)


 同じことが、セメントその他あらゆる資材について、今まで百回ほどありました。
 でもたぶんこれが、本当の最後かと思うと、Zさんの計算まちがいすらちょっと名残り惜しく思えてきます。


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 パンアメリカン道の通行料が、とつぜん3ソルから3.5ソルに値上がりしていました。
 ここ何カ月も、「現場にいるか台所にいるかどっちか」という暮らしで、ニュースのニの字も見てないので、ぜんぜん知らんかったです。
 料金所の人に、「あれだけしつこく告知していたのに…」と笑われてしまいました。



2013年7月2日(火) 午後11時の室温21℃ 湿度68%(ストーブついてます) 曇り
<猫医者さんもパチャカマックへ?>

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石畳は、玄関までもうすぐ到達しそうになっています。

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 ぴしっとまっすぐな線を引くのに使うのは、数個の煉瓦と紐だけ。
 インカの人々も、きっとこんな感じに手に入るものをうまく使って、大きな土木工事をしたのでしょうね。


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 窓の取り付けは、じわじわゆっくり進んでいます。
 師匠のお仕事は、気が遠くなるほど時間がかかることを、もうよ〜〜く知っていますので、できるだけ意識を向けないようにしております。
 終るときには終るので。


 それにしても、引越しに最低限必要な窓の半分くらいは、まだ手つかずなのですよね。
 なんとかあと一ヶ月くらいで片付いてくれるといいのですが…


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 きょうはハスミン猫の予防注射のあと、夕方遅く現場へ行ったので、庭師さんたちには会い損ねました。
 でも地ならし・保水のための木屑散布の作業は順調に進んでおり、あすからは芝をはりはじめるそうです。
 楽しみ!

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 猫のお医者さんのところでは、嬉しいニュースがありました。
 (写真は、宿六にひしっとしがみついて、獣医さんから逃れようとするハスミン猫→
 しっぽを脚のあいだに挟んでますね…)


 うちの近所のEnciso先生は、以前ハスミン猫を大病から救ってくれた名医なのですが、パチャカマックに引越したあとは少し遠くなるので、どうしようかと思っていました。

 そしたらにゃんと、さいきん先生の息子さん(やはり獣医)がパチャカマックにおうちを買ったそうで、先生もそのあたりに診療所を探している、とのこと!
 これは実現してくれるといいなあ〜、そしたらどんなに助かるかわかりません。


 とりあえずはエンシソ先生、アルパカについては、少し勉強しておいて下さるそうです(笑)


2013年7月3日(水) 午後11時の室温21℃ 湿度68%(ストーブついてます、外の湿気は94%くらいあるようです…) もちろん曇り
<濃緑の芝のじゅうたん>

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冷たい霧雨の中、ついにきょうから芝張りが始まりました!

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 パチャカマックで、Monte Belloという園芸店を経営するフランクリン君。
 電話帳で何軒も当たっているうちに、たまたま見つけた仕事熱心なお店です。


 なにしろご近所なもので、前に表門のカギが壊れたときも、助けてもらったりしました。
 ワンカベリカ出身の、きちっと約束を果たす人です。
 (今回の家作りは、本当に人に恵まれました、天に感謝!です)


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小さな絨毯のように切り取られた芝(切芝)を、びっしりと敷いていきます。

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 きょう芝を張り終えたところだけ写すと… おお、なかなか美しい!
 夏のあいだ中、現場のゴミと砂埃ばかり見ていたので、目がとても休まります。
 数週間後に迫ったkotetsuさんの来訪までに、あの埃っぽさをなんとかしたかったのですが、これなら間に合いそうです。良かった。


 今後この緑を維持するには、週二・三回の水撒き、月一・二回の草刈り、年二回の施肥が必要だそうです。
 とりあえず芝刈り機は買わなくちゃ……
 でも、いったい誰が芝刈りその他をするのでしょうね?


 人間ルンバにすらなりきれない宿六(週一回だけルンバになる約束なのに、二回に一度は故障で動きません)が、有能な人間芝刈り機に化けるとはとても思えず…
 アパートのテラスの水撒きだって、十三年間で二、三回したかしないか、ですし…


 ゆくゆくは、草刈りアルパカと、チューブを使った点滴灌漑システムを取り入れるつもりですが、それまでは猫番君の健闘を祈る!…ということになってしまうのでしょうか、やはり。

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よっこらしょ……


 張り終えた芝に、水を撒き始めるフランクリン君。

 このホースはもともと、隣人Aさんの敷地内にある井戸から水を引くため、購入したものです。
 なのでたしか100メートルほどあって、ものすごく重いです。


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 ルリン川の水はすっかりなくなりましたが、ありがたいことに井戸の水量はまったく減っていません。
 (当初は、多肉植物を使った半沙漠向きの庭を考えていましたが、井戸水が豊富で良質なので、思い切って芝を植えることにしました)


 これから芝が根づくまでの二週間ほどは、できるだけ踏まないようにしないといけないそうです。
 ペルーの人は、芝の緑を見たらすぐサッカーを始めてしまうので、宿六が心配して猫番君に注意喚起していました(笑)
 現場のそのへんに、サッカーボールがしまってあるのを、私も知っています…


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追加の芝が到着。

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 煉瓦と同じに、これも一枚一枚おろすのですね…
 途中までは見ていましたが、霧雨のあまりの冷たさに、早々に帰宅しました。


 芝の生育のためには、今の気候はちょうどいいですけれど、ヒトにはちょっと寒すぎますね。
 リマにいらっしゃる方は(これからいらっしゃる方も住んでる方も)風邪にはお気をつけて!



2013年7月4日(木) 午後11時の室温21℃ 湿度67%(ストーブついてます) やはり曇り
<今日の芝生と石畳>

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 駐車場に石を敷く副棟梁Zさん、猫番君、甥っ子A君。
 この人たちは、家は建てるわ、石工仕事もこなすわ……大したものです。


 それにしましても、これ、本当に今週中に終るのでしょうか?
 ぜったい終らないような気がするんだけどなあ。まあいっか。


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ドッグランですかこれは……


 なにやらオオゴトになってきた切芝の設置、これも今週中に終る予定でしたが、ちょっと難しそうです。
 フランクリン君、今夜は8時までがんばると言っていました。


 芝にしても石畳にしても、大風呂敷を広げすぎて収拾がつかなくなってる感がございます…
 どうして万事、思ったよりでかくなってしまうのでしょう、 ここペルーでは。
 (野菜やお肉などの買い物も、家であけてみると、大抵お店で見たより育っていますし…)


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 今日はエステバン師匠一行もみえてました。
 台所の窓の塗装を手直しするサンティコ君。


 テラコッタ色の壁と薄緑の窓枠…のはずだったのですが、どうしてもピンクと水色に見えてしまいます。
 リマの冬の光は、つくづく青みが強いようです。


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 室内から見た台所。
 新居の中で、いちばん広くて眺めの良い部屋…になるはずです。
 真ん中のテーブルには、いずれ木の板を載せてもらいます。


 煉瓦のつぎめを白く塗ったのは、ちょっとくどかったかも。
 そのうち自分で、壁と同色に塗り直してみます。


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 扉と窓は、暮らすのに最低限必要なものだけ、先に仕上げてもらうことになりました。
 急ぎでないところは、引越し後に少しずつ取りつけてもらいます(これぞペルー方式)。


 ここでは、宿六の仕事部屋で使うはずだった扉を、寝室用に調整してもらっています。
 なにはなくとも、寝室だけきちんと閉め切ることができれば、猫を安全に囲っておけますから!


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ときどきへんにきれいに見えるコンチャン石油精製所。
きょうも奇妙な魅力を漂わせていました。



 まあそんな風に工夫をすれば、なんとか引越しは、予定通りできそうに思うのですが…
 でも今いちばん困っているのは、エステバン師匠が窓と扉の総見積もりを、いまだに出して下さらないこと。


 発注数が多すぎて、職人肌の師匠の手に負えなくなっているのはわかるのですが、この予算のめどが立たないことには、庭の大風呂敷をどこまで広げていいのか、見当がつきません。
 いずれにしても、もう予算はあまり残っていないので。


 そこで明日は、宿六にしっかり師匠と話をしてきてもらうつもりです。
 こういうことはペルーの場合、男同士で片付けるのが、いちばんお話が早いですから。
 私はちょうど折よく?風邪をひいたので、明日は現場は休みます。


 あ、でも、ここは明日も更新します。
 まぼろしのパチャカマック駅について書こうと思っておりますので、ぜひまたお立ち寄りくださいね!



2013年7月5日(金) 午後3時の室温22℃ 湿度66%(ストーブついてます) 曇り
<まぼろしのパチャカマック駅>

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 新居の中庭から玄関のほうを眺めると、ちょうど視線の先に、大樹の梢が見えます。

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 晴れの日はこんな感じです。

 家の中には、まだ大きな木が一本もないので、なかなか良い借景です。
 塀の向こうは係争地だそうですから、とうぶんは見えなくなる心配もありません。


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 地元の人は、この大樹を、単にエル・アルボロン(大木!)と呼んでいます。
 種類はFicus benjamina、つまりベンジャミン。
 日本だと、家でよく枯らすあの小ぶりな観葉植物…という印象ですが、リマではインドなどの原産地と同じに、おっそろしく大きく育ちます。


 あまりに黒々と茂るので、庭に植えたい木ではありませんが、ここまで育つとさすがにご立派!
 この界隈では飛びぬけて大きな木です。
 google earthで見ると、樹冠の直径が、ざっと23,4メートルもあるようです。
 もしうちにあったとしたら、新居が木陰に余裕〜でおさまってしまいます。


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 さいきんエル・アルボロンに取りつけられた(ちょっとかわいそう…)案内板によりますと…

 この木は、1909年、パチャカマックで植えられたフィクスの、唯一の生き残りだそうです。
 タネをまいたわけではないでしょうから、少なくとも樹齢105年以上ということですね。
 かつてここにあった鉄道駅に、心地よい日陰を作っていたそうです。


 エル・アルボロンが長く生き延びることができたのは、当時このあたりにあった井戸のおかげだとか。
 その井戸水は、機関車の冷却や、住人の生活用水としても使われていたそうです。


 じゅうぶんな水があったことは、うちの井戸からも容易に想像できます。
 たぶん今はもう、この木は地中深く根を張って、自分で豊富な地下水を飲んでいるのでしょうね。


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かつてのパチャカマック駅舎。


 ここパチャカマックは、今はなき鉄道路線、EL FERROCARRIL LIMA-LURIN の途中駅だったそうです。
 (以下、ネットで拾ってきたお話なので、裏はぜんぜんとっていませんが)


 列車が走っていたのは、1918年から1964年まで。
 始発駅はリマ・セントロ地区で、そこから一路南下。
 そしてパチャカマック遺跡の向こうの、アトコンゴのセメント原料採掘所を通り、ケブラーダ・ベルデの橋を渡り、ここパチャカマックを通り、さいごはルリンのサン・ペドロ地区に至っていたそうです。


 隣国チリによる侵略戦争に懲りごりしたペルーは、19世紀後半、緊急時に軍隊を南部へすみやかに輸送する手段として、鉄道敷設を計画。
 当初ははるばるピスコまでつなげる予定だったそうですが、結局ルリンまでの短い距離しか実現しなかったそうです。ははは、ペルーらし…


 そしてチリの脅威がなくなったあとは(まーそのチリの脅威は、現在に至るまで、いろんな意味で常にあるのではありますが)、主にアトコンゴのセメント採掘所からの原料積み出しが、この路線の主な仕事となったそうです。
 しかし、採掘所が自動車道路を敷いたあとは、積み荷と乗客が激減。
 収入不足のため、ついに1964年に廃線。


 この路線がいまも生きていたら、どんなに便利だったでしょうね!
 パチャカマックへの引越し後は、猫番君はリマまで仕事に行くのに、少なくとも二本のバスを乗り継がないとなりませんが、もしこの路線があったなら……
 なんて、言ってもせんないことですが。


 エル・アルボロンのすぐそばに、今も昔の駅舎・兼・鉄道労働者の住居だった建物が残っています。
 なんとなく風情のある一角で、先日もエステバン師匠が、
 「あの窓や扉はかなり古い、なかなかのものですよ!」
 と言ってらしたのですが、さすが師匠は目のつけどころが違います。


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こんな日もあった、ということですね…

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 こちらは、ネット上で拝借してきた古い写真。
 1948年に、ルリン駅(サン・ペドロ)に降り立つ人々を写したものだそうです。
 ルリンの駅舎もまだ残っている、ということなので、いったいどのへんなのか、今度探してみたいと思います。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 今日は一日ゆっくり休んで風邪を治すつもりでしたが、だましだまし使っていた洗濯機が、ついに完全に故障。
 あす修理の人に見てもらうことになったため、お正月以来ほったらかしの家の中を、少しは片付けないとなりません(涙)


 パチャカマック駅で現実逃避しながら、ちょっとずつ片付け中です…
 どっちにしても、そろそろ引越し準備は始めないとなりませんから、良い機会……と思うようにいたします…


 それにしても、こういうときだけは、必ず大切な用事で留守をする宿六…
 ふだんは年がら年じゅういるというのに…



2013年7月9日(火) 午後12時半の室温21℃ 湿度68% 明るい曇り、ちょっと日が射してきました
<アパートの反乱>

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 二、三日喘息でぐったりしていましたが、なんとか復活。
 暮れの東京いらい、元気すぎて変だったのが、やっといつもの体調に戻りました(笑)


 それよりも困っているのは、今住んでいるアパートの、あらゆるものが故障しはじめたこと。
 洗濯機、洗面台、トイレ、ほうぼうの照明…
 たぶん、もうすぐ私たちが引越すと察したアパートが、抗議活動を始めたのでしょう。


 ついでにパンメーカーの部品もこわれ、ついさっきは圧力なべの安全弁がふっとびました。
 これはすぐ修理できると思いますが、立て続けなので少々うんざり。


 現場では副棟梁Zさん、猫番君、甥っ子A君だけが残ってインカ道を作り続けています。
 人数が少ないので、差し入れの割り当て量が増加中〜
 きのうは鶏と牛のエンパナーダを各自二個ずつ召し上がり、みなさんご機嫌でした。
 猫番君の手元の包みを、甥っ子A君が嬉しそうに見てますね。


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 飲み物は、炭酸飲料と「シーフルー(cifrut)」というジュース(昔懐かしい粉ジュース味)があったので、どちらがいいか猫番君に聞いてみました。
 すると間髪いれず、横からZさんが「もちろんシーフルー!」と口をはさんだので、猫番君は意見を言えずじまい。


 Zさん、夏じゅう現場で「シーフルー」を飲み続け、すっかりはまってしまったようです。
 炭酸飲料よりは、まだビタミンCが入ってるだけましですよね、きっと。


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 Zさんが、「これは我ながらきれいにできた!」と自慢している駐車場。
 ちょっとわが家にはご立派すぎでした…
 これからは、駐車場に釣り合うような人生&車をめざしてがんばります…


 たぶん、今いちばんヒヤヒヤしているのは、棟梁Gさんでしょうね。
 Zさんたちの丁寧な仕事のせいで、工事完了が一日伸ばしとなっていますが、そのあいだ日当を払い続けなければなりませんから。


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 インカ道は門の近くまで進んでいます。
 このあと、砂とセメントをまぜたもので目地を埋め、道の両脇には小石と土で傾斜をつけるそうです。


 そういえば、中庭の水盤の手直しも残っています。
 火曜・水曜あたりにはぜったい終る、と言ってたんですけど、終らないですよね…きょう火曜だものね。


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 だいぶ前にBozovich社に注文した床板は、先週末やっと受け取ってきました。

 紹介された配送業者の料金が高すぎ、なかなか行けなかったのですが、園芸店のフランクリン君が格安で運んでくれることになりました。
 写真は、床板をフランクリン君のトラックに積んでいるところ。
 フランクリン君はこのトラックで配送業もやっているのです。


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 同社の床材は、どちらかというと乾きすぎなので、しばらく家の中において、あたりの湿気とバランスをとります。

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 台所の勝手口に扉がつきました。

 窓枠と扉は、焦げ茶色と灰緑を混在させたらへんかな、と思いましたが、だいじょうぶみたい。
 大体において、私の領土は灰緑、宿六の領土は焦げ茶色となっています。
 で、灰緑のほうが多いです。


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 裏庭のドッグラン、いえアルパカランが完成…

 先週末は、総予算の見直しをしました。
 なんとかぎりぎり足りそうでほっとしましたが、ただ庭作りまでは無理です。
 ここが理想通りに樹木で埋まるまで、はたして何年かかることでしょう。


 ただ桜とマグノリアは、早まって園芸店に注文済みで、すでに根回しもしてもらっているので、来週あたり移植しないとなりません。
 冬の7月8月は、移植には良い季節だそうです。



2013年7月10日(水) 午後12時半の室温21℃ 湿度65% 曇り
<びっくり仰天!ご冗談はヨシコちゃん事件>

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石畳はついに、門まで到達!パチパチパチ!



 亭主のリストラの二回や三回くらいでは、もはや驚きもしないわたくしですが、きのうは久しぶりに腰を抜かすほど驚く事件がありました!!みなさん聞いて聞いて!


 猫番君は日曜日(七夕でしたね)に、めでたく小さな家に引越しました。
 家族の顔ぶれは、猫番君と奥さんのマリアさん、それにマリアさんの連れ子のヨシコちゃん(14歳)です。
 (ヨシコちゃんはもちろん仮名です、未成年ですので念のため)


 私たちは、ヨシコちゃんとはまだ会ったことがなかったのですが、14歳でワヌコ出身と聞き、お母さんをそのまま小さく縮めたような、アンデスの人懐っこい少女を勝手に、そうまったく勝手に想像しておりました。
 ところが……


 きのう、小さな家から出てきたのは、たしかにマリアさんそっくりな娘さんではありました。
 し、し、しかし! そっくりもそっくり、一瞬「あれ、マリアさんいたの?」と思ったほどそっくりな、すっかり出来上がった大人のセニョリータ!だったのです。


 背は少なくとも160センチ以上(145センチくらいの高度から見上げたので正確にはわかりません)。
 髪はゆるくウェーブをかけた長いレイヤースタイル、やや目のつったかわいい顔立ちで、その上黒っぽいブラウスと紫のカーディガンなど着ているものだから、どう見ても18歳か20歳か…
 日本人の感覚なら、23,4でもぜんぜんおかしくない、という大人びよう。


 ええええ〜!これがうちで同居する、「連れ子のヨシコちゃん」なの〜?!

 それでもなんとか気を取り直し、ヨシコちゃんとお話ししてみると、中身はまるっきり他愛ない子供です、かわいいものです。
 し、しかしそれでは、ますますもって困るのです〜〜〜!
 美人度はお母さんより高く、このへんのメスティソ男性にいかにも好まれそうな姿かたち。
 なのに中身はお子ちゃま、というのは……(@_@;)


 私は以前、ヨシコちゃんとよく似た雰囲気の、15歳のアンデスの娘さんと関わったことがあります。
 さいしょはすべて良かったのですが、のちに家庭争議の渦にまきこまれ、たいっへんな思いをしました。
 (ひとことで申しますなら、娘さんの叔母の監督不行き届きのせいで、その娘さんに虫がたくさんついてしまったのです)


 ヨシコちゃんを見るなり、そのときの記憶が一気によみがえってきました…

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Zさんがまた計算まちがいをして、セメントが不足…
やむなく猫番君が猫車を押してお買い物に行くの図。
(手押し車は、当地では「ブギー」と呼ばれています(笑)
乳母車baby buggyとの類似→buggy→スペイン語訛りのブギー、となったのかな)


 しかもです、お母さんのマリアさんは、今週は勤め先に泊り込んでいて、土曜まで帰らないというのです。
 な、な、なんですって〜!?聞いてないよそんなことは…
 つまり小さな家では、この大人びたヨシコちゃんと、血のつながりのない猫番君が、二人で暮らしているのです。


 いえ、それならまだしも、なのです、猫番君に限って、という信用くらいは当然ありますから。
 ところがにゃにゃにゃんと、今週もあいかわらず、副棟梁Zさんと甥っ子A君も小さな家に泊っているというではありませんか!!
 それって老獪なアンデスギツネの群れに、アルパカの生まれたての仔を放り込んだようなものじゃないですか!
 お、お母さん、なに考えてるの〜っ?!


 あまりの驚きに、思考停止状態に陥った私……
 宿六もただ目を白黒させているので、ともかく反乱中のアパートまで這い戻り、そして熟考しました。
 だめだめ、これは絶対にだめです。私の家の中で、こういう状況を放置するわけにはいきません。


 マリアさんは十代でヨシコちゃんを生むと、子供を祖母に預け、ひとり都会で働いていたので、ヨシコちゃんは両親からの教育をまったく受けていません。
 勉強もきちんとみてあげる人がいなかったので、反抗期に一度学校をやめてしまい、そのせいで14歳になった今もまだ小学校に通っています。


 それなのに小さな家では、マリアさんも猫番君も、当分は毎日ヨシコちゃんをほっぽりだして、外に働きに出るつもりらしいのです。

 「ヨシコは一人で学校に通うので、帰宅後は留守番でもなんでもさせてください」と、マリアさんは言います。
 でも私たちにしてみれば、あんな触れなば落ちん風情のセニョリータが、たったひとり留守番をするくらいなら、家に誰もいないほうがよほど安心です!


 かといって、私たちが子守りになって見張っているわけにはいきません。
 隠居するのではなく、雑念を捨てて仕事に打ち込むためにこそ、建てた家なのですから。


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芝を植えるのは人生初めて。
根付くまでは、庭師さんに見に来てもらうことにしました。




 そもそもマリアさんは、どうして外の仕事にこだわるのでしょう。
 勤めているのは、長年家政婦として働いた家なので、居心地がいいのはわかります。
 でも今回こうして住まいの心配がなくなったのですから、とりあえず子供が卒業するまでは、猫番君の稼ぎだけでも暮らしはじゅうぶん成り立つはず…


 と思ったのですが、今年はじめに病気をしたとき費用がかさみ(その話は私たちも聞いていました)、それでいま一生懸命がんばっているのだそうです。これは同情に値します。

 では、マリアさんがずっと家にいることができ、ヨシコちゃんに目を配りつつ、自分の仕事もできるような方法は、なにかないものか…

 そこでひらめきました。うちでマリアさんをフルタイム雇用すればいいんだ…

 マリアさんには、週三日くらい軽く手伝ってもらうつもりでしたが、そんな中途半端なことはやめましょう。
 私は女中さんで一回失敗して以来、(ペルーでは珍しいことですが)すべて自分でやってきました、主婦業全般が大嫌いなのにも関わらず。
 でも今度こそ観念して、少しは人任せにすることを学ぶ、これは良い機会かもしれません。


 それに新居は、庭だけは無駄に広いので、水撒きひとつとっても私の手に負えないことは明らかです。
 30歳の若いマリアさんにやってもらいたいことは、考えるといくらでも出て来ます。


 それに女中さんを雇うのは、ペルーのような国でなければ、なかなかできない種類の贅沢です。
 日本にいない不満をかこつより、これからはペルーを最大限利用することを考えたほうが、建設的で良いに決まっています。


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庭師さんの仕事を眺めつつ、石畳の目地を塗る甥っ子A君。
A君の髪は、純粋に多くて立ちあがっているのかな。
それともモヒカン気味にしているのかな…
まだ見極めがつきません。どうも気になる。


 考えれば考えるほど、これは四方が丸くおさまる大名案のように思えてきました。

 体調がまだいまひとつのマリアさんにとっては、これで通勤の苦労がなくなり(もしパチャカマックから今の勤め先に通うとしたら、往復ざっと4時間だとか…)、ついでにいつも娘を見ていることができます。
 学校の送り迎えもできますから、猫番君は安心して外で働けます。


 私たちは出費はちょっとたいへんになるものの、降ってわいた災難と言わざるを得ない(^_^;)ヨシコちゃんの心配から解放される上に、雑用が大幅に減って、仕事に心おきなく打ち込めます。
 そして私のきげんがよくなれば、……ああなんだ、結局いちばん助かるのは宿六ですね。



 きのうあの、long tall ヨシコちゃん…に会った時は、本当にどうしよう〜〜大パニ〜ック!!
 …でしたけれど、もしかしたら私の意識を変えるための、天からのありがたいショック療法だったのかもしれません(笑)
 いえたぶん、本当にそうなのでしょう。


 とりあえず猫番君にこの解決案を打診すると、さすがにヨシコちゃんとの二人暮らしが変なのは、よくよくわかっていたらしく、またマリアさんの体調も心配だったようで、「助かります」と声が躍っていました。
 これからは何でも事前に相談していただけると、私たちもたいへん助かります…


 あのうちは猫番君が船頭なので、この話はすぐ決まるはずですが、今日はもう一度現場でゆっくり話して(ついでにじっくり説教もして(-"-))こようと思います。

 やれやれ、驚きました。
 猫番君一家の引越しのとき、つい忙しくて目を離していたのがまちがいでした。
 やはり同じ敷地内に住む以上、いろいろ規則を作らないといけませんね、それにも改めて気付きました。
 すみやかにパチャカマック憲法草案作成にとりかかろうと思います… 疲れた…




2013年7月11日(木) 午後1時半の室温22℃ 湿度67% 曇り
<さよならだけが人生ね>

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 きのうはヨシコちゃん問題について、猫番君とじっくり意見調整しました。

 先日、猫番君と宿六が電話で話していたとき、隣で聞いていたヨシコちゃんが、しみじみ言ったそうです。
 「私のことでは、みんなが猫番君に意見してきて、猫番君が心配してくれるのね。
 まるで本当のお父さんみたい。
 でもお母さんは仕事ばかりで、たぶん私のことが好きじゃないんだと思う…」


 マリアさんには、一人でがんばらなくてはならない事情があったのは確かです。
 でもヨシコちゃんも、本当にかわいそうだったと思います。


 幸いなのは、猫番君が子育てについて、確たる意見を持っていること。
 じつは猫番君は、最初の奥さんが育児放棄したため、男手ひとつで二児を育て上げた立派なお父さん。
 その経験を生かし、マリアさんとはきちんと話し合って、これからはヨシコちゃんが普通の子供らしく暮らせるようにしたいそうです。


 私たちも、猫番君の家庭内に踏み込まない程度に、できるだけの協力をしたいです。
 猫番君は、「もしかしてとんでもない迷惑を持ち込んだんじゃないかと、心苦しいです…」と、ひどく気にしていましたが。
 (ここがまた猫番君の良さですね、そういう風に気にする人じたい、めったにいないです当地には)


 でも猫番家がうまくいけば、結局私たちも大助かり。
 ゆるやかにつながった小共同体として、知恵を出し合っていければ何よりです。


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 さて現場では、ついに猫番君だけが残る日がやってきました。

 副棟梁Zさんと甥っ子A君は、今朝で任務完了。
 きょうの午後からは、ほかの現場に移動するそうです。
 (うすうす推測していたとおり、残った雑用は、すべて猫番君の肩にかかることになりました)


 Zさんは、まだ何度かは小さな仕上げに来るそうですが、毎日顔を見ることはもうなさそうなので、きのうはお別れの挨拶をしてきました。
 2月からず〜っと仕事してくれて、顔なじみになってしまったので、なんだか寂しいですね。
 来年隣人Aさんの工事が終ったら、またここでパチャマンカやりましょう!と約束して、別れました。


 Zさんのさいごの仕事は、水盤の仕上げです。
 折よくバーゲンしていたタイルの色が、ちょうど良かったみたい。
 ここに水を満たしたときに、グラナダの貯水槽か、ベネチアの海のような色に見えるといいな…


 きょうは現場行きはとりやめです。
 やっと洗濯機の修理の人が、来てくれるはずなので。


 しばらく洗濯物を手洗いしていたら、たちまち風邪をひいてしまいました。
 ルルでも飲んで、ちょっとねてきます…
 ぼうっとしているので、文章がへんだったらごめんなさい。



2013年7月12日(金) 午前11時の室温21℃ 湿度68% 曇り
<パチャカマック憲法の起草>

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ワンカベリカの洗濯物。


 おかげさまで、洗濯機はやっと直りました!
 きのう、修理の人は夕方4時〜6時に来る約束でした。
 結局6時すぎにやって来て、ほんの20分ほどで直していったので、まあ上等ですね。
 (私はルル3錠でラリってねておりましたが… ルルは2錠でじゅうぶんとわかりました)


 ちょっとショックだったのは、Bosch社の洗濯機を直すのに使った部品が、Mabe社製だったこと。
 いえ、ちゃんとBosch社正規の修理人だったのですが。
 なんでもBoschとMabe、洗濯機の部品の規格はまったく同じで、共用なんだそうです。


 ということは、いずれ洗濯機が本格的に壊れたときには、Mabe社製品も検討の甲斐がありそうですね…

 このたびは洗濯機がない楽しさを、しっかり堪能いたしました。
 電力を使わなくて誠にけっこうなんですが、じっさいやってみると、日ごろの都合のいいエコロジカル志向なんかふっとびますわね。


 宿六のかさばる衣類は、キロいくらの洗濯屋に持っていき、お布巾など手洗いしていただけですが、それでもぞっとするほど時間はかかるわ、身体は冷えるわ、手は痛くなるわ…

 アンデスへ行くと、よく一家の主婦が毎日毎日、もう日がな一日洗濯しつづけていますが、それは当然そうなってしまうでしょうね。

 だいぶ前に、使わなくなった洗濯機をアンデス出身の人にあげたら、「服がぜんぶ新品みたいにきれいになった!」とずいぶん感謝されましたが、今はちょっとその気持もわかります…


 今日は宿六は、窓枠の納品が大幅に遅れている某師匠宅を急襲するため、朝早く出て行きました。
 私はまだ風邪気味なので、猫といっしょに家に残り、パチャカマック憲法を起草中です。


 アンデスの人は、だいたいにおいて片付けが超苦手で、なんでもそのへんに積んでおく癖があるので(人のことはあまり言えないけれど…)、そのあたりも注意喚起する必要がありそうです。

 気分が出ないのでスペイン語で書いていますが、ざっと訳してみます。
 本宅は私たちの家、猫番家は小さな家のことです。


1)ふたつの家の安全と静かな暮らしのための規則。

・両家の住人の行動(外出・帰宅の予定)については、互いにつねに情報交換し、家を無人にしないようにする。
・猫番家での暮らしに関するあらゆる変更は、必ず事前に本宅と相談してから行う。
 (本宅住人は猫番家に協力するため近くにいる、ということを、猫番家の住人は忘れてはならない)
・猫番家への訪問客は、事前に本宅の許可を得た場合のみ認められる。
 (なお突然の来訪客については、家に招じ入れる前にすみやかに本宅に連絡、許可を得ること)
・大きな騒音を伴う宴会は、一律で禁止とする(本宅でも行わない)
・パチャカマックで新たに知り合った友人およびその家族は、安全のため表門より中に招じ入れてはならない。


2)玄関前にある小さな家の美観を保つための規則。

・猫番家の内外は、常に清潔に保つこと。
・洗濯物は、猫番家の洗濯場、または猫番家の裏側にのみ干すものとする。
・バケツその他あらゆる道具を、庭に放り出したままにしてはならない。


3)健康な暮らしのための規則。

・庭に汚れた水やゴミを捨ててはならない。
・殺虫剤や農薬、科学肥料、あらゆる種類の芳香剤スプレー等は、一切使ってはならない。
 (ニームオイルなどの害虫忌避剤やコンポスト、グアノ等のみ使用可)
・あらゆる種類の動物(コウモリなど自然の生き物を含む)を殺したりいじめたり、むやみに触ったりしてはならない。


4)健全な家庭生活のための規則。

・猫番家において、ヨシコちゃんはつねに母親の監督下にいなければならない(18歳の成人まで)。
・本宅では、未成年のヨシコちゃんは絶対に掃除等の仕事をしてはならない。
 (猫番家での家事手伝いはかまわないが、子供の本業は勉強であることを忘れてはならない)
・ヨシコちゃんの通学時には、母親が学校まで見送り、また迎えに行かなくてはならない。


以上の規則は、本宅と猫番家の話し合いの上、必要に応じて変更・追加・削除できるものとする。

 とりあえずはこんな感じかな…
 コウモリ云々のくだりは、きのう猫番君が、「わたしはこのあいだコウモリを一匹殺しました」と、とんでもない告白をしたので、急遽追加…(-_-)


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今朝は霧雨がたっぷり降りました。


2013年7月16日(火) 午後11時の室温20.5℃ 湿度70% 曇り
<「ミチカ桜」の候補者届く>

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ひとり現場に取り残された猫番君。
誰も見ていないのに、毎日まじめに黙々と仕事中。


 土曜の夜は、猫番君宅を訪問、今後のことについて話をまとめてきました。

 「うちのことは、なんでも僕とだけ相談してもらえばいいです!」
 と、ずいぶんエラソーなことを言っていた猫番君。
 でもいざとなると、奥さんに「仕事やめてください」とは言い出し辛かったらしく…


 (「あなたの稼ぎが○○だから私はこうして云々」等々、奥さんの返事も想像がつきますもんね〜
 気持はわかる…)


 土曜の日も暮れかけたころ、
 「いろいろ気がかりで、迷惑をかけているのも心苦しく、どうも最近よく眠れません…
 できたら土曜のあいだに、うちまで話しに来てもらえませんか?」
 と、猫番君から救援依頼がありました。


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きょう火曜、弟の家を訪問する棟梁Gさん。
午後から授業のヨシコちゃんは、昼食を作っていました。
…寒くないのかヨシコちゃん?


 引越し後はじめて小さな家に入ってみると、家財道具がぎっしり置かれて、すっかり家らしく変わっていました。
 心配していた寒さは、あまり感じません。
 水道水も、アパートのときよりずっと温かいそうです。


 幸い、お互い本音で話すことができ、すぐ条件はまとまりました。
 マリアさんは15日後に今の仕事を退職、その後はうちで働いてもらう、ということになりました。


 いちばんの受益者であるヨシコちゃんが、そばで話を聞きながら、終始にこにこしていたのがとても印象に残りました。
 寒い夜の外出で、私の風邪はぶりかえしましたけど、全員にとって前向きにお話がまとまって、本当に良かったです!


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 きょう火曜は、知り合いのジュリッサさんが、りっぱな四駆で桜を配達。
 ジュリッサさんは、フランクリン君のMonte Belloとは別の、La Alamedaという園芸店を経営しています。


 来週はいよいよKotetsuさんがみえるので、それまでにできる美化はしておこう!という次第です。

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 リマで桜というとふつう琉球桜ですが、花色があまりに濃いですし、また樹形も優雅ではありません。
 そこであちこち探して見つけたのが、珍しい樹木を集めているジュリッサさんのお店。


 この桜は、いまリマで手に入る中では、いちばん白っぽい花を咲かせるそうです。
 つぼみがこの色なら、開いたときには淡いピンクになりそうですね。期待期待!


 当地の桜は、だいたい今ごろ(真冬)に葉が落ち、それからただちに花芽がついて、すぐに咲くのだそうです。
 あら忙しそう…
 リマには本当の冬がないから、なんとか工夫して順応してみました、という感じですね。


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 ジュリッサさんと、助手のアレクサンドラ嬢(くるっくるの黒い巻き毛がかわいい!)に、人間チェス盤みたいに苗を動かしてもらいながら、植える場所を決めました。
 私の仕事部屋から見えるところを、桜の園にしようと思っています。


 ジュリッサさんによると、フランクリン君の芝の植え方はちゃんとしていて、もうしっかり根を張ったので大丈夫、とのこと。
 こんなふうに、同業者の仕事を評価する人は、信用できます。
 ペルーの職人さんを見ていると、なぜか腕のわるい人ほど、世にもかんたんに同業者の仕事を批判する、ちょっと残念な傾向がありますから…


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 桜の苗に立ててあった、名札がわりのプラスティック・スプーン。
 (植木用の名札なんて売ってませんから、これはたしかに良い考え…)


 小さな「saquias? saquras?」、と読めるのですが、もしかしてサクラの斬新な綴りでしょうか…?

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 マグノリアも、二本持ってきてもらいました。
 植え付けは明日の予定です。


 ところで、昨年東京に戻った際、お友達のミチカさんから莫大な植樹費用を頂いてしまいました!

 今のところ、この大きなマグノリア二本と、大きな桜三本、それにザクロがざっと三六本!(これは猫番君とわが家の境目に植える予定)を、使途とさせていただこうかと考えています。
 しかしにゃんと!それでもまた残るので、あと柳も何本か植えられそうです。


 この貴重な植樹費用につきましては、最終的に樹木の数と種類がちゃんと決まってから、改めてご報告いたします。
 とくに桜は、根付くのを見届けてから、良い苗にミチカさんのお名前をつけたいですので。


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 こちらは、フランクリン君のところの職人さんたち。
 前庭を平らに均すため、裏の富士塚?から土を運んでいるところ。


 いずれ引越しのときトラックで荒らす恐れがあるので、前庭はとりあえず半分だけ、芝を張ることにしました。
 Kotetsuさん歓迎準備の一環として、また猫番君一家が緑を眺めて暮らせるように、その両方の目的です。


 …あれ、左の職人さん、セメントの空き袋に穴をあけて、チョッキみたいに着用していますね!
 ホコリよけか、それとも寒かったのかな…
 セメント袋を脚に巻いていたZさんを思い出しますねえ。



2013年7月17日(水) 午前11時半の室温21℃ 湿度69%(もちろんストーブつき) 曇り
<とても正しいワンカーヨ料理店にて>

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 きのうのお昼は、久しぶりに会った棟梁Gさんと、現場近くのワンカーヨ料理店へ行きました。
 リマ市内の同店(Huancahuasi)は知ってましたが、パチャカマック店は初めて。
 庭も広くてわるくないですね、噴水の上にのっかった素焼きの壺が、アンデスらしさを演出してます。


 ただきのうは死ぬほど寒かった…、もすこし気候が良い時期なら、もっといいでしょうね。
 新居から近いので、これからは時々使うことになりそうです。
 奇をてらわない、アンデスの伝統的な料理を出してくれるので、安心な店です。


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Papa a la huancaina


 この前菜の発祥の地とされるワンカーヨで、うちで作るよりおいしいパパ・ア・ラ・ワンカイーナを食べたことってありませんが、これはなかなか良くできています。

 黄色い唐辛子と赤いロコト唐辛子、二種のソースです。
 白いチーズのざらざらを、わざと残しているところがいいですね。


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Pan de la casa


 自家製パン。
 アニスの香りでうす甘く、アンデスらしさたっぷり。


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 きのうの昼メニューだったlomo saltado con tacutacu。
 おなじみの牛とジャガイモ、玉ねぎ、トマトの炒め物と、タクタクは煮豆とごはんのオムレツ風。


 牛肉の質その他、問題ございません。
 ただお醤油をきかせすぎだったので、次回はbajo de sillao(お醤油控えめ)で注文します。


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 Suprema de pollo andino(鶏のカツレツ風、アンデスのジャガイモフライ添え)

 棟梁Gさんは、羊の頭のスープを注文しましたが(ウェイトレスさんからにこやかに、「羊の顎がいいですか眼がいいですか頬がいいですか?」とか聞かれてました……)、撮影は自粛。

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Mousse de kan~ihua


 高地のカニーワを使ったムース。
 さいきん声がでなくなるほど甘いデザートって、減りましたよね〜〜
 これも意外においしかったです。
 ただチョコレートソースが多すぎて、せっかくのカニーワ粉の香りがしなかったので、次回はソースなしで注文しましょう。


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Mazamorra de calabaza


 カボチャの砂糖煮。
 ワンカーヨ方面のデザートといったら、やっぱりこれですよね、pacollamaさん!


 ちゃんと土鍋で作ったらしい味でした。
 ちょっと焦げたような香りがあるほうが、なんだかおいしい気がするデザートです。


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 きのうはなんとなく忙しい一日でした。

 ジュリッサさんと桜の相談をし、フランクリン君と柘榴の相談をし、床板の職人さんと工事の相談をし、配管のR君とはシャワー等設置の相談。
 そのあと棟梁Gさんと昼食。


 そしてGさんをリマまで送りがてら、ちょっと寄った知人の薬剤師さんのところでは、なななんと、たまたま良い現場監督を探していたので、Gさんを大々的に売り込んできましたっ!
 目の前に誠実そうな当人がいたから、説得力とても高かったようです。うまくいくといいな。


 (去年までだったら、一日にこれだけの人数と話したら私しんでたでしょうね、工事のおかげでやっと人慣れしたなあ(笑))


 帰路、窓にすべて新聞を貼って、塗料を吹き付け、そのまんまの状態で路上を走る車に遭遇…
 塗りかえ代金踏み倒して逃走中、という風情ですが、こんなのが公道を走っていいのか…
 ぶつかったらこちらも赤く染まりそうです。


 リマでは独立記念日が近づくと、よりによってこのじめじめうすら寒くて色もよく見えない季節に、家の外壁を塗りかえるという奇習がございますが、この車も熱い愛国心の表明のため、大急ぎで赤く塗りかえたのでしょうか…
 変なものを見てしまった。


 ちょうど向こう側には、例年通り国旗屋さんも店開きしていますね。


2013年7月18日(木) 午後7時半の室温22℃ 湿度67%(もちろんストーブつき) 快晴→曇り
<ピチタンカが来る前に…>

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 桜とマグノリアの植え付けは完了。
 水やりは週一回だそうです。


 しかしジュリッサさん、まだ請求明細を送ってきません、のんびりしてますねえ。

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 植樹基金のミチカさんからは、「ピチタンカ(ペルーの歌が上手なスズメ)のなる木」とのご要望があったのですが、その前に違うものがなっていました…

 やっぱり緑があると、虫がやってきますね。
 マグノリアにとまっていたのは、透明な翅の蛾(マダラガ?)。
 写真では見えませんが、背には深紅のぶちがありました、なかなかきれい。


 しかし、この虫、なんとな〜く害をなしそうな気が…
 そろそろ芝にも、ニームオイルを撒き始めたほうがいいかもしれません。
 引越し後、虫と遭遇するたび絶叫する回数が、未然に減らせるでしょうから。


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 桜の木の訪問者。
 こいつは見るからにワルっぽいですね〜
 黒い身体に朱赤の触角、マントは金色ときましたね、まるで舞台衣装みたい。


 こちらも根拠ゼロながら、どうも害虫っぽい気がしています…
 (害虫という分類も、ずいぶん身勝手なものですけれどね…)


 そんな風に偏見はもちつつ、さいきん虫慣れするよう努力しているので、接写くらいはできるようになりました。
 でもやっぱりどうしてもだめなのが、虫の脚。
 見るだけで背中がぞお〜っとします。


 (お友達には、猫嫌い・鳥嫌い・男嫌い?等々、さまざまな苦手種目の持ち主がいらっしゃいますが、みなさんきっと同じような感覚を味わっているのでしょうね)

 この写真も脚のところは、自分が耐えられなくてぼかしました。
 そしたら喜劇的なちょっと良いポーズに見えてきました。


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 現場の一角では、地下水槽の準備中。
 配管専門のR君とN君が作業にあたっています。
 (N君は当サイト初登場の新・甥っ子で、R君の大勢のきょうだいのひとりだそうです)


 明日はいよいよ、家中の水まわりの検査をするそうです。
 ちょっと水を触ってみたら、猫番君が言うとおり、あまり冷たくありません。
 アパートの水は、いったん屋上タンクに持ち上げてから使うので、冬場はそこで冷えてしまうのでしょうね。


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 昨日購入した、bomba hidroneumaticoなるもの。
 地下水槽に使うそうで、これから地中に埋めるのだとか。
 せっかくきれいな色なのに。


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 昨晩は、パチャカマックの学校のお祭りにぶつかりました。
 私立で羽振りがいいのか?トレーラーやトラックの荷台に舞台をしつらえたの(carros alegoricos)を、十台ほどもつらねて、賑やかにやっていました。


 こういう小さな子たちの、「ここはどこ私はだれ?」的表情って、かわいいですよね。
 …いまふと思い当りましたが、ペルーで暮らしていてなんとも気楽なのは、自意識でがんじがらめになった人が、大人にも子供にもほとんど見当たらないから、かもしれませんね。


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 ここはナルニア国、らしい…
 トラックの上に街灯を立ててあります。


 もそっと独創的なものを考えればいいのに…とは思いますが、でもみんなとても楽しそう。
 やる気のないライオンも好き。


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 で、こちらはハリー・ポッターらしいです…
 映画見たことないですが、こういうものなのかな…
 たまらなく投げやりな作りのフクロウがいいですね!


 いま住んでいるアパート近辺では、年に一、二回、カトリック関係のお祭りがあるだけですが、パチャカマックでは年中なんだかんだとお祝いしています。
 なかなか楽しそうなところです。


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 さて本日の現場。
 私は残念ながら喘息で欠勤しましたが、フランクリン君が猛然!と芝張りを進めているもよう。
 「この時期はヒマなんで、割引きしますから」と熱心に説得されて、結局、前庭もぜんぶ芝を張ることになりました。


 しかし緑って大切ですね、あるとないとでは、景色がまったく違いますね。
 きょうはひさびさの快晴だったので、うしろのロマスも見えています。
 よく雨が降っていましたから、ロマスもだいぶ緑に変わったのではないかと思います。


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 大活躍してくれている井戸も、少し美化。
 工事用の木組みをはずし、家から見えない側にモーターを設置しなおしてもらいました。


 懐かしいチスピータ君やI君が、一所懸命泳いで?掘ってくれた日のことが、遠い夢のように思い出されます…


2013年7月19日(金) 午後11時半の室温21℃ 湿度67%(もちろんストーブつき) 曇り→ちょっと晴れ→曇り
<サクラサク>

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 早くも、前庭の半分の芝張りが終りました。
 駐車場から勝手口への石畳が、野中の一本道〜♪という感じになりました。


 猫番君の家の裏には、工事に使った材木がずっと山積みになっていました。
 (そのせいで奥の壁は、まだ白く塗り残されています)
 棟梁Gさんに頼まれたので、8月まで預かるつもりでしたが、幸い収納場所が見つかったらしく、あす全部持ち帰ってくれるそうです。


 良かった、偶然ながらこれも、良いkotetsuさん歓迎準備になります!

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 今朝は副棟梁Zさん、Gさんの息子のA君、寒くないランボイ君がやってきて、とりあえずこれだけ引っ張り出したそうです。
 よくあの狭いところに、こんなに入っていたなあ…


 柱を立てたり、屋根をのせたりで、大変お世話になった材木…ただし一部はパチャマンカで焚かれたのでその生き残り…です。
 次はどこの現場でどんな建物を生みだすのでしょうね。


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 スパゲティ状態の電線と格闘するR君。
 きょうはトイレやシャワーユニットなども到着し、いよいよ現場はR君の一人舞台に。


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 おっと、弟のN君も忘れてはなりません。(N君、おへそが風邪ひくよ)

 新甥っ子のN君、前にも現場に来ていたというのですが、き、記憶が……
 きょうだい12人全員と知り合う日も、いつかやってくるかな。


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 書庫の洗面所も、形になってきました。
 蛇口類は、当地にはほとんど選択肢がないので、選ぶのが実にかんたんでした…(-_-)


 この扉、右下のところがぱかぱか動いて、猫が通れるようになっています。
 家族用の洗面所には、猫トイレも設置する予定なので。


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 ところで、家作りに後悔はつきものですよね…
 先日、とつぜん気づいて愕然っとしたのが、台所の洗い槽のこと。


 アパートの台所には、食器用と洗濯用と二つあり、後者を猫皿専用として便利に使っていました。
 そのことをバカな私はすっかり忘れて、新居には一か所しか食器洗い槽を作らなかったのです…
 いくら猫が大事でも、さすがに食器はいっしょに洗えません。
 さあ困った…


 名案は、先おとといの昼寝中に浮かびました。
 そうだそうだ、食洗機置き場にも水道と排水管が引いてあるから、それをちょっと左に引っ張り、ふつうの洗面台をとりつければいいじゃない!


 …で、写真は、その「ちょっと左に引っ張る」ために、壁に無残な大穴をあけたところ。
 R君、それから壁の穴埋めをする羽目となるに決まっている猫番君。
 ごめんね〜、これは別料金を請求してね…


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 きょうはザクロの苗も到着。
 「ミチカ柘榴の候補者たちがオーディションを待つ」の図ですね。


 フランクリン君のところには、あいにく今は小さな苗しかありませんでした。
 でも、両家の境にザクロの生垣を作る、という案がいたく気に入った猫番君が、「いつ植えるの、いつ植えるの?」と何度も聞いてくるので、この際小さくてもいいからすぐ植えることにしました。


 長年農業から離れていた猫番君ですが、今年は実家の畑を手伝ったり、ここで芝張り作業を見たりして、ご先祖の血がさわぎだした模様です。

 ああぜひどんどん先祖返りして、庭を手伝ってもらいたいものです!
 宿六は明らかに狩猟民族の末裔、草木のことはぜんぜんだめです。
 だから隣家の男手が庭好きだと、本当に助かります。


 それにしてもこのザクロ、ちょっと小さすぎるかな…目隠しになるまでだいぶ時間がかかるかな。
 でもA家のM子さんが前におっしゃっていたように、小さい苗を大きく育てるほうが、きっと楽しいですよね。
 結局そのほうが、しっかり根付いて、実もよくつくようですし。


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 期待の桜は、きょう一輪だけ開きました。
 下向きで、やっぱり明らかに緋寒桜(リマにもよくある沖縄桜)の系統です。


 ジュリッサさんからは、「かなり薄いピンクの花よ」と聞いていたので、もしかしてもしかすると本州系の普通の桜かも…と期待していました。
 なので緋寒桜の仲間だったのは、ちょっとだけ残念です。


 でも好きな色合いですし、庭でだんだんと育っていけば、すぐに情はうつると思います。

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花びらの色は、あまり濃くなくてほっとしました。
八重桜を思わせるピンク色。
これなら桜色と呼んでも良さそうですね。



 品種が何かが気になるところですが、

1)リマ市内にある緋寒桜と比べて、開花時期がずっと早い。
2)花は緋寒桜の釣鐘型ではなく、もう少し桜らしく開いている。
3)色も、日秘会館前の緋寒桜のトド赤さ(あれはちょっとね…(^_^;))とは違い、もっと淡いピンク色。


 等々考え合わせると、色が淡いという琉球緋寒桜なのかな?と思われます。
 あるいは、緋寒桜とほかの桜の交配種かもしれません。


 あとは、緋寒桜のように丸のままぽたっと落ちるのではなく、花びらがちらほら散ってくれると、より風情があっていいのですが…
 しばらく気をつけて観察を続けます。


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こちらも間もなく咲きそうです。


 ジュリッサさんはもう長いこと、白っぽい桜を探し続けてきたそうで、それでもこの桜が精一杯なんですね。
 ということは、リマでは普通の桜は、ほんとにまったく出回っていないのでしょう。


 従って、もし私の山桜のタネがうまく育ってくれたら、(好事家のあいだでは)ちょっとした大事件、ということになるやもしれません。
 そしていずれは、琉球緋寒桜と山桜をかけあわせ、リマの気候に順応しやすい、でも色は白に近い桜を作りだすのも、夢ではないかもしれません…


 今夜は、日本の桜の夢を見たいものですねえ…


2013年7月31日(水) 午後5時の室温21℃ 湿度70%(ストーブつき) 曇り
<先週の現場>

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 先週は4泊4日?(いえ厳密には3.5泊4日@Limaですね)の弾丸旅行で、kotetsuさんがリマへ。
 めでたく海外学会デビューを、ご縁の深いペルーにて果たされました!


 kotetsuさんを迎えた空港の大看板。
 「人生を味わうのにいちばんの国へようこそ」とありますが、kotetsuさんもたしかにたっぷり「味わって」いかれましたよね〜♪
 でも詳しいメニュー、いえ内容は、近々東京で開かれるというペルー関連真夏の女子会で、いろいろご披露なさると思うので、私はそれが終ってからご報告することにします。


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 さて先週の現場です。
 kotetsuさんがいらっしゃる前に、なんとか芝はすべて張り終えることができました。
 次なる問題は草刈り機……


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 居間と寝室に板を貼る作業も始まりました。
 このあとは、扉や窓を設置し、壁塗りも終ったあとで、床板を磨いてニスを塗って仕上げる由。
 ということは、今後の現場のすべては、エステバン師匠の仕事の進みぐあいにかかっています…


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 大騒音の出る機械を持ち込み、板を切り揃えているところ。
 むかしアパートでやったときは、階下からどなりこまれて大変でしたが(どなった人の気持もわかる…)、ここでは周囲に気兼ねがなくて助かります。


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 kotetsuさん立ち会いのもと、噴水の初試運転ができたのは、なによりでした!
 猫番君も嬉しそう。


 水盤の形も、ちょっと妙なパイナップルも、思っていたのとは違う仕上がりでしたが、組み合わせるとまあそれなりに見えますね…

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 猫番君期待の柘榴。
 たぶん、ものすごい勢いで育つものと思われます。


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 ミチカ桜(の候補)は、今のところうまく根付きはじめているようです。
 (万一なにかあったときは、園芸店のジュリッサさんが植え替えてくれるという、保証付きなのですが)


 花はちらほら咲きで、花色は濃いのや薄いのや、いろいろのようです。

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 去年からず〜っと楽しみにしていたkotetsuさんのご旅行。
 それが終ったら、私もいよいよ引越し準備を始めるつもりでした。
 でも、kotetsuさんが帰ってしまわれた寂しさとともに、ここにきて一気に疲れが出たようです。
 ま、11月の東京以来、走り続けでしたから、しかたないですねー。


 喘息も(kotetsuさんと仲よくいっしょに)こじらせ気味なので、今週はできるだけ休みます。
 現場にも行っていませんが、猫番君がいるから安心です。



<独立記念日2013>

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 28日、29日の独立記念日もほぼ寝たきりでしたが、ちょっとだけ外に出ました。
 市場では、唐辛子もペルー国旗色。


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 独立記念日ごとに、へんな格好を強いられてたいへんそうな、スーパーの店員さん。

 当地のスーパーWONGでは、商品を丁寧に袋に入れて、車に積み込むところまで店員さんがやってくれて、しかもチップは不要。
 なので東京に行ったときは、自分で袋詰めするのがけっこう新鮮でした。
 メキシコでお皿ひとつ袋に入れただけで、チップを請求されたときは、もっと新鮮でしたが…(-_-)


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 この季節は花屋さんの花まで、赤と白がだんぜん多いです。
 しかしいくら赤と白が好きでも、「危険廃棄物」と書かれたゴミ箱まで、こんなところで再利用しなくても…(笑)
 Surquilloの花屋さんにて。


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 独立記念日恒例の民芸品市を、Mirafloresのケネディ公園でやっていると聞き(8月3日か4日までらしいです)、寒いなか見学に。
 そうです見学です、大物入りの昨今、ぜったいに何も買いません。買えません。買ってはなりません。
 私がそう宣言したというのに、なぜか行く前にキャッシュコーナーに立ち寄る宿六。


 公園では、猫が寒そうな顔をして、アラセイトウ(ストック)の花壇で眠っていました。
 冬から春にかけて、リマの公園ではよくアラセイトウを植えますが、冷たい大気の中に春めいた香りが漂って、とてもいいものですね。
 リマでは育てるのがかんたんそう?なので、そのうち私も植えてみたいです。


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 あ、かなり好みのタイプ! きれいな銀色の猫。
 さいきんここの猫たちは、適宜手術もして数がコントロールされ、餌も水もたっぷり与えられているので、みなよく太って幸せそうです(冬の湿った寒さはともかく)。


 猫を管理している団体が、里親探しもしているそうなので、一瞬お持ち帰りの誘惑にかられました…
 しかしうちのハシンタ様のお怒りを思うと、そんなこと恐ろしくてできません。


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 公園の仮設市では、カハマルカの民芸品の本(左)で、前々から見慣れていたお顔に遭遇。
 そうそうこれ私よ、と写真を示すTacabambaのラウラさん。


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 Tacabambaは、かんたんに pan~o(布)と呼ばれる絣で有名なところ。

 アンデスにも古くから絣の技術はあったようですが、Tacabambaの絣はそれとは無縁で、おそらくスペイン人がフィリピン・メキシコ経由でペルーへ持ち込んだもの、と考えられているそうです。

 メキシコでは、やはり絣のかぶり布 rebozo がほしかったのですが、とてもとても手の出るお値段ではありませんでした。
 こちらは今なお実用品なだけあって、もう少し手頃で、またどこに広げても似合いそうなあっさりした色柄。
 しかも端のレース編みがきれいで、どことなく和洋折衷じみた不思議な魅力があるので、とうとう五枚も購入してしまいました… 反省…


 でもペルーではこういうものは、見たときが買いどき、なのです。

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 ミニチュアの pan~o と alforja(振り分け袋、これはyapa(おまけ)で頂きました)を、カハマルカの人形に着せてみました。
 かわいいtacabambinaのできあがり。
 いかにもカハマルカらしい、スペインの影響を色濃く受けた着こなしです。


 しばらく行ってないですねーカハマルカ。ああ行きたいなあ。


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