casita.pngペルー談話室 玄関に戻る

2012年5・6月の「一服いかが?」



2012年5月28日
<景気の良いお話!>
<今度こそリマ市内を脱出!…したいのですけれど前途多難むにゃむにゃ…>


2012年6月7日
<庭をめぐる夢想(妄想)>


2012年6月12日
<脱サラ一周年>


2012年5月28日(月) 午後10時半の室温24℃ 湿度64%(暖房つけてます、外は10度台でしょう) 曇り
<景気の良いお話!>


120523-2.jpg



☆明石書店の『ペルーを知るための66章』第二版、本年二月に刊行!されたそうです。
 (第一版は「62章」でした)


 このシリーズは、どこか未知の国に旅行しよう、というときにとても役に立ちます。
 さまざまな分野の専門家の手で、かなりマニアックなことまでふれられているので、世にあふれる中途半端なガイドブックを見るよりはるかに参考になります。


 2004年のペルー版は、さすがにちょっと古くなっていましたので、新版が出たのはたいへん喜ばしいです。
 S先生ご担当の文学史も、2010年のMVL氏ノーベル賞受賞までアップデートされています!



☆国立科学博物館で大好評開催中のインカ帝国展・マチュピチュ「発見」100年の入場者数が、さる5月23日、なんと30万人を突破したそうです。

 30万というのは、ちょっと思い浮かべることもできない人数ですよね。
 クスコ市の人口がたしか36万、プーノ市が12万人くらいですから…そう考えるとますますすごいです。


 公式ガイドブックと図録も、細部までていねいに作られたぜいたくな出版物です。
 90年ごろに開かれた「アンデス展」の図録をリマまでだいじに持ってきて、何度も読みかえすうちにぼろぼろになってしまいましたが、この図録にも同じ運命をたどらせてしまいそうです!




 いずれも執筆なさっている先生がたから、直接この三冊を頂いた私め、本当に果報者です。ありがとうございます!

120523-7.jpg



 夏がすぎてだれもいなくなり、ペリカンが占拠している海の家。
 リマの海は、ほんとはこれからがいいのにね。


 なぜだか景気のいいリマでは、今年も夏じゅう賑やかでした。
 五月なかばから急に寒くなり、世間の人のテンションがちょっと下がって、私はほっとしております。


120523-8.jpg



 たしかChristian Meierの別荘って、船頭さんが言ってたかな、そのへんうといので忘れてしまいましたが…
 とてもきれいに整備されて、景気いいみたいですね、なによりです。


120523-9.jpg



 この秋は蜻蛉がとても多かったです。
 もとより蜻蛉は「あるとき一斉に飛ぶもの」でしょうけれど、それにしても多かった〜
 向かいの公園も、一ヶ月ほど蜻蛉だらけでしたし、車で外出しても信号で止まるたびにフロントガラスを蜻蛉が横切る、という感じで、こんなことはリマでは私は初めてです。


 上天気つづきで、とてもきれいだった今年の四月、とんぼの透明な翅が、いっそう秋らしい風情を添えてくれました。

120523-4.jpg


ちょっとゴージャスな紫色の夕景も少し。

120523-5.jpg


ある四月の夕方、白い波頭が藤色に染まり、ふしぎな感じでした。

120523-6.jpg


リマも少し離れて眺めると、とってもきれいです。


<今度こそリマ市内を脱出!…したいのですけれど前途多難むにゃむにゃ…>


120523-3.jpg



 未来のわが家で現在暮らしているのは、このhuerequequeのご夫婦だけ。
 (Burhinus superciliaris ペルーイシチドリ、というらしいです。
 乾いたところに住むのを好む、変わり者の千鳥です)


 昼間はこうして地面でくつろぎ、夜になると大きな声で啼きながら飛び立ちます。
 瞳が大きくて猫っぽいのも、夜行性の鳥だからだそうです。



 おかげさまで、さいきんだいぶ元気です(当社比)。
 (
kotetsuさんとシンクロしてるかな〜?)

 もしかして更年期?(やたら心配をあおる日本の広告もわるいぞ!)と気になっていた不調もぜんぶ消え、でももっと嬉しいのは、腱鞘炎気味だった右手が良くなったことです。
 まだこわごわ…ではありますが、ペンで描く細密画もだいじょうぶみたいで、少しずつ創作再開です。


 よいタイミングでS家のK子さんが下さった『鬼の研究』がまたすばらしく、絵心を大いにかきたてられております。
 ここ何年か、まさにペルーにひそむ鬼…のようなものを描きたいと思い続けていましたので。


 日に三度の食事作りも、七転八倒まではしなくてもこなせるようになりました。
 でもこれは進歩したのか、感覚が退化したのか、わかりません。


 ひたすら食事ばかり作る自分は、人類史の中でどんな位置づけなのか理解したいと思い、先日Catching Fire 〜How Cooking Made Us Human〜という本を読みました。
 著者のRichard Wrangham氏は、類人猿からヒトへの進化は、火を使った料理を発明した時点に起きた、と考えているようです。


 調理した食品は、生の食品よりはるかに咀嚼・消化吸収しやすく(もし今の人類がオランウータンのように生ものだけを食べたら、噛むだけで毎日五時間!かかるはず、と同書では見積もっています)、また栄養価も高く(だから調理した餌を食べる犬猫はすぐ太る…)、そのおかげで人類は大きな脳にエネルギー補給することが可能となり、同時に咀嚼・消化以外の活動に時間をさくことができるようになった、というわけです。

 それじたいはすばらしいことです。
 しかしその結果、女性が時間のかかる飯炊き作業に束縛されることとなり、現在に至っている、それは決してうるわしい構図ではない、ということも著者は指摘しています。
 というのも、狩りと、手間ひまのかかる調理とは、ぜったい同時にはできなかったからです。
 そこで、外で自由にのびのび狩りをしてくる男たちのために、女性がやむなく竈につきっきりとなり、しかも帰宅した男たちがいちばんいいところを威張って食べる、という構図となるわけですね…


 この本を読んで以来、描きかけの絵をおいて台所に立たねばならない時刻がくるたびに、「私は宿六の咀嚼・消化吸収を楽にするためにこれから1時間もむだにしなくてはならないのか!」と、新たな怒りがこみあげてくるようになりました。
 とてもおもしろい本ですが、なんというか読んだのは逆効果でしたわ(笑)


 しかしペルーで暮らす以上、どう考えても(何年も考え続けているんですけど)、私が台所に立ち続けるほか道はなさそうです。
 でも今のアパートの穴ぐらのような台所で、日に数時間を費やすのはもうたくさんです。


 ついでに愚痴をならべると、お隣の台所から日がな一日聞こえるラジオやテレビの騒音。
 毎朝隣家から漂ってくる甘ったるい洗濯洗剤のにおい。大声なので全部聞こえる近所の夫婦喧嘩(もうお前との関係は終りだ!と月に一回は言ってますがなかなか終りません)。おまけに階下の駐車場の排気ガス。
 どれもこれもたくさんです。



 やはり、今のアパートに人間二人が篭りっきりの生活は、もう限界。
 離婚しないとすれば、家を建てるしか私の逃げ場はない、という結論にいたりました。


 建設予定地は、数年前「かんぽ」をくずして手に入れたパチャカマックの土地です。
 (「かんぽ」で casa de campo を建てる!…これを言いたかっただけですスミマセン…)


 もともと半分を転売して建築費にあてる、という水も漏らさぬ計画でしたが、ペルーですからねえ、水漏れ箇所があとからあとから山ほど出てきまして…
 特にお役所との攻防がえらいこっちゃで、三年すぎた今なお苦労しております。


 (世間ではもはや、フジモリ時代が終ってペルーのデモクラシーが息を吹き返したのである、ということになってしまっているようですが、私が見る限り、フジモリ政権が倒れたあと、もっともすばやく&ほぼ唯一回復された人権は「賄賂を請求する自由」だったように思われます)

 幸い、良い買い手のほうはだいたい決まって、ほっとしているところです。
 (買い手=将来の隣人、ですから、これは非常に気がかりでした)
 でもまだ当分は、お役所でのごたごたがつづきそうです。


 そこで今のうちに、間取りを考えておくことにしました。
 とにかく台所を、いちばん良いところにおきます。それは絶対条件です。
 そして宿六の仕事部屋を、私の生活圏から隔離します(宿六の時を選ばぬ電話商談に、日々かなり気を乱されていますので…)
 しかし私が宿六という名のpongoまたは雑用係に用があるときは、すぐ声が届かないとないとなりません。これむずかしいな…


 さらに可能なら、私の勉強部屋の近くに家事室・クローゼット・浴室・寝室を並べ、ぐるぐる循環しながら雑用をかたづけられるようにします。(洗濯物がへんなところに散らかってる生活はもういやなので…)
 でも台所はできるだけ遠くないとだめです(絵を描くときくらい料理のことは忘れたいので…)


 また寝室は、中庭に向かってのみ、窓があくようにします(リマではぜったい避けられない近所の騒音対策です)。
 それからなによりも、猫さまに楽しく快適にご生活いただけるよう、猫OKの部屋をうまく配置し、ひなたぼっこスペースも確保しなくてなりません。
 掃除・来客時に、猫さまに隠れていただく場所も必要です。


 限られた広さで、これら諸条件をすべて満たす家を作るべく、設計ソフトで(Sweet Home 3Dという無料ソフト、図面がただちに3D化されてとてもいいです)、ああでもないこうでもないと楽しんでいます。
 さめたことを言うなら、たぶん家作りも旅行と同じで、机上での計画時がいちばん楽しいのでしょうけれど………


 間取りが大体まとまったら、専門家に構造上無理がないか見てもらい、それから知人の大工さんに見積もり発注です。
 でも、とにかくな〜〜んにもない更地ゆえ、まずは井戸を掘る!(セメントの水用)、というところから始めないとならず、前途はおっそろしいまでに長く多難にちがいありません。
 少なくとも、当分退屈だけはしないですみそうです。


120523-1.jpg


すたこらサッサ…



 夜行性なので、昼間は追いかけても飛ぼうとせず、いっしょけんめい走ります。
 かわいいのでずっと住んでてほしいのですが、工事を始めたらいなくなってしまうかなあ。



2012年6月7日(木) 午後4時半の室温25℃(パソコンのそば) 湿度65% とことん曇り
<庭をめぐる夢想(妄想)>



 この三年間、分割登記が進まないがために、手をつけられずにいる一軒家計画…

 それでもやっと9割がた片付いて、あと一息なのですが、今週またも書類不備がみつかり(それもお役所側のミスによる不備!)、ふたたび(どころじゃないです百回目くらい)立ち止まってしまいました。

 いったいあと何回、書類を作り直し、公証人事務所へ行って拇印を押して、公的認証してもらえば終るのやら。


 まっ、ペルーではどんなことも絶対に一度では片付きません。
 すでに三年もがまんしたのですから、もうしばらく忍耐あるのみ、です。


 少なくとも忍耐していれば、必ずさいごには解決策が見つかるので、そのへんは世界レベルで見ても、ペルーはけっこうマシなほうの国かも?
 と、わかっちゃあいるのですが、どうもさいきん被害妄想気味でよくないので、気分転換のため、別の楽しい妄想にひたってみようと思います。


 旅先の写真をひっくりかえし、こんな木をうちに植えたいな、こんなことしたいな、と思ったものを拾い出してみました。
 なおあくまで妄想ゆえ、実現可能性はほとんど考慮に入れておりません(笑)


jardin28.jpg


SACROMONTE, GRANADA


 まず表札。
 当地では番地だけしか書きません。
 こういう手描きのタイルがいいですね。地名にあったデザインを考えないとね。


jardin19.jpg


MONTERREY, ANCASH


 パチャカマックの家々を見ていると、こういうアシエンダ(大農園)風の、ちょっと大げさな門が人気のようです。
 私もきらいじゃないです。
 うしろの木はアンデス原産のハカランダ。


jardin13.jpg


CARMEN DE LA VICTORIA, GRANADA


 門のデザインしだいですが、もし門柱が必要なら、上に植木鉢をのせたいな。
 これもまたアシエンダ・スタイル。


jardin29.jpg


MITO, VALLE DE MANTARO


 敷地を囲む塀は、ほんとは泥塀にして、アンデス式にサボテンを植えこみたかったのですが…
 地震が来たら倒れるぞ!とみんなに諭され(脅かされ)、ふつうのレンガにしました。がっかり…


 でも、その上からセメント少々を混ぜた土を塗り、泥壁風に仕上げる方法があるとか。
 それだったらサボテンも根付いてくれるかもしれません。


jardin30.jpg


MITO, VALLE DE MANTARO


 特にきれいな花が咲くサボテン、サン・ペドロはいいですね!
 塀の上に並んで、いっせいに咲くと、なかなか壮観。

jardin35.jpg


CURAHUASI, APURIMAC


 家の予定地は、裏に見目うるわしくない家々があります。
 (かわりにこんな山が見えたらどんなにいいでしょう…)
 そこで塀に沿って木を植えて、目隠しにしたいのですが、なんの木にするかが問題です。


 アンデスを思い出させてくれるユーカリは、成長が早く、香りもいいですが、地力を衰えさせるのが難点。
 それに伸びすぎると下枝がなくなってしまいます。


jardin12.JPG


LA ALHAMBRA, GRANADA


 あまり場所をとらないほっそりした木で、でも葉がよく茂り、成長も早く、風にそよいで雰囲気も明るく…
 ということで、今ぐっと気持ちが傾いているのはポプラ(alamos)。


jardin09.JPG


LA ALHAMBRA, GRANADA



 かっちりしたデザインの庭は好きではありませんが、玄関先だけはちょっと改まった感じにしたいかも。
 銀梅花の生垣で囲った花壇と噴泉、雰囲気ありますよねー。
 糸杉もやっぱりいいなあ。


jardin15.jpg


EL GENERALIFE, GRANADA



 噴泉のデザイン例。よく水音がしそうで、なかなか魅力的。
 あーでもこれは、酔っ払うと落ちますね、まちがいなく。
 何人かお友達が水にはまるビジョンが、ありありと見えました…


jardin44.jpg


PALACIO DE LOS CORDOVA, GRANADA


 別の噴泉案。でもこれも、人がはまるのを待ってるようなデザインではあります。
 それとは別に、塀に瓦屋根をかけるのもいいなあ…


jardin16.jpg


MONTERREY, ANCASH


 ペルーの家なのにあまりにスペイン趣味丸出し、というのも恥ずかしいので、目指したいのはだいたいこの写真の感じです。
 アンデスでよく見かける、基本はスペインの田舎家なんだけど、そこにちゃんとアンデスの素朴さが加わった小さな家(雰囲気はあるけど、人目を驚かせるような要素はまったくない家)、というのがパチャカマックには似合いそうです。


 噴泉も、このタイプがいちばん現実的かな。

jardin22.jpg


LAGUNA PACUCHA, ANDAHUAYLAS


 屋根の上には、家のお守り。
 すでにアンダワイラスで購入済みですが、なかなかのせる屋根ができません…


jardin23.jpg


LAGUNA PACUCHA, ANDAHUAYLAS
jardin34.jpg


IZCUCHACA, CUSCO


 Pupujaの牛さんも、のせてみたいです。

jardin39.jpg


VALLEE DES ROSES, MAROC


 ほんとは家じたいも日干し煉瓦にしたいのですが…
 大工さんその他関係者は、ぜったいやめたほうがいいと…


 日干し煉瓦の家は、どっしりと厚い壁の手触りが絶妙で、また保温効果も高くて快適なのですが、地震に弱いのがどうしようもありません。
 補強手段はいろいろ考案されていますが、日干し煉瓦じたいのひび割れやすさはどうしようもありませんし。


 しかたないので、ふつうの焼成煉瓦とセメントで建てて(それだって強度はかなりあやしいですが)、でもせめて仕上げは漆喰塗りにしようと思います。
 ペンキ塗りにするより、湿気対策にもなるそうです。


 色は写真のような、テラコッタと白の組み合わせがいいかな。

jardin38.jpg


MARRAKECH, MAROC


 こういう天井も憧れでしたが、家具職人のエステバンさんが工法を知ってるそうで万々歳!
 ただ近年、パチャカマックあたりはかなり本気で雨が降るので、部屋をえらぶ必要がありそうです。
 雨漏りで目覚めるのはいやなので、寝室はやめたほうがいいですね。


jardin37.jpg


MARRAKECH, MAROC


 かわりに寝室には、風と光をとりいれるための小さな中庭を、ぜひ作りたいです。

jardin27.jpg


CIUDAD DE MEXICO


 中庭と台所、浴室に使いたいのが、手描きのタイル…

 リマでの一軒家の建築費は、幸いなことに、まだまだびっくりするほどお手ごろです。
 (柱を立てて、レンガ積んでセメントで塗りこめるだけなので、あたりまえといえばあたりまえですが)
 しかしこういう仕上げ部分で、あっというまに予算オーバーするのですよね…


jardin26.jpg



CIUDAD DE MEXICO


 上質な手描きタイルは、リマではぜんぜん見かけません。
 となるとこれはスペインかメキシコから取り寄せるしかない?(まさかコンテナで??予算的にありえない!)と取り越し苦労をしていましたが、クスコに良い職人さんを見つけたので問題解決!


jardin25.jpg


CIUDAD DE MEXICO

jardin24.jpg


CIUDAD DE MEXICO


 猫と蝶のタイルに惚れこんでおります。不自然なかわいさがないところが好きです。
 ぜひクスコで写しを作ってもらいましょう!
 …なんていう古風な贅沢が、今なお可能なのが、ペルーのいいところです。
 よく探しさえすれば、ほんとに良い職人さんが見つかるのですよね。


jardin40.jpg



SACROMONTE, GRANADA


 こういう感じの、気取らないお皿もいいなあ。
 小さなレストランの外壁に埋め込んであったのですが、力の抜けきった筆遣いがとてもいいです。


jardin10.JPG


EL GENERALIFE, GRANADA


 中庭や塀の飾りは、やはり植木鉢。
 銀梅花を丸く刈り込んであって、かわいいです。
 しかし植物の生育が早いリマで、この形を維持するには、庭師さんが常駐してないと無理でしょうね…


jardin07.JPG


GRANADAのどっか。


 グラナダであちこち覗き見をして、けっこうプラスティック鉢を使うお宅が多いのには失望しました。
 素焼きの鉢や甕は、重いしすぐヒビは入るしで、扱いがたいへんなのはよくわかるのですが。


 でも使い込んだときの味が格別ですし、またリマでなら安価なので、使わない手はありません。
 わが家ではがんばって使い続けます。


jardin41.jpg


EL GENERALIFE, GRANADA


 中庭もしくはお風呂場の近くには、香りのする草花を植え込んだ一角を作りたいです。
 ジャスミン、くちなし、スイカズラ、アマンカイなどなど。


jardin20.jpg


MONTERREY, ANCASH


 家のいちばん奥、裏庭を見わたすところに作りたいのが、こじんまりした柱廊。
 夏なんかそこで食事したら、さぞ気分がいいでしょうね。


 パチャカマックもリマと同じで、けっこういつでも風が冷たいので、意外に使えないはずだと、理性の声は申しておりますが……
 でも今はいいんです、夢をみるだけみてから、突如現実的になってきちっと詰めますから(←全女性共通の特技?)


jardin05.JPG


EL GENERALIFE, GRANADA


 柱廊のすぐ前に植えたいのが、マグノリア。
 でもリマで入手できる小さな苗木では、立派に育つ前に私の命が尽きそうですわ。


jardin04.jpg


EL GENERALIFE, GRANADA


 香り高いマグノリアの花。まるで象牙を彫りだしたようです。

 家のそばには、こういうスペイン的な植物だけを植えます。
 リマの公園や通りでよく見かける木は、薄紫の花が美しいハカランダは別として、あとは一切植えたくありません。
 リマにいながらにして現在のリマから脱出するための家、なので。


jardin18.jpg


CARAZ, ANCASH


 テラス栽培で幾鉢だめにしたかわからないバラも、今度こそ…
 でもパチャカマックに似合うのは、立派な大輪のバラではなく、よくアンデスの畑のそばで咲いている、半ば野生化したような小さなバラでしょうね。


jardin17.jpg


YUNGAY, ANCASH


 春に咲くミモザ(アカシア)もぜひ。
 当地では、生垣用のトゲだらけの潅木をよくみかけますが、もうちょっと軟弱繊細なのがあれば理想的。


jardin03.jpg


LA ALHAMBRA, GRANADA


 赤白だんだらになった花が咲く柘榴。
 リマではまだ見たことないなあ。どっかにないかなあ。


jardin06.JPG


LA ALHAMBRA, GRANADA


 できれば裏庭にも水鏡がほしい…

jardin43.jpg


CARMEN DE LA VICTORIA, GRANADA


 ほんとは大名屋敷にあるような広大な池がほしい!(やっぱ舟が浮かべられないと池とはいえないよね!)ですが、さすがに妄想もそこまでは走っていけません。
 舟は無理でも睡蓮が浮かべられて、水音がするよう噴水口がひとつふたつあれば…
 こういう水槽式なら、ほろ酔いの客人落下の危険もなくて扱いやすいかな。


jardin01.jpg


PASEO DE LOS TRISTES, GRANADA


 無花果は姿が好きなので。実は鳥さんたちに食べてもらいましょう。

jardin02.jpg


CEMTRO CULTURAL MANUEL DE FALLA, GRANADA


 子供のころ住んでいた代官山の家は、同潤会アパートの一階で、小さな庭がついていました。
 そこになかなか大きな枇杷の木があり、甘い実がたくさんとれるのを毎年楽しみにしていたのですが、あるときその枇杷を食べながら、おじいちゃんがこう言いました。
 「うちの枇杷がおいしいのは、死んだプチを根元に埋めたからだよ」……


 以来、枇杷の味はプチの味(プチはむかし飼っていたコッカースパニエル)、という微細なトラウマとなっております(笑)

 おじいちゃんの思い出に、枇杷もぜひ一本植えたいです。

jardin11.JPG


LA ALHAMBRA, GRANADA



 自然の原っぱ風の花畑、すてきですが、こういうのこそ維持がむずかしいのかな??
 でも少なくとも、丈夫な銀梅花(mirto o arrayan)を点々と植えるのは良い考え。


 パチャカマックはサソリが出るほど半砂漠なので、芝を多用するのも考えものです。
 たぶんかわりに、地面を覆うタイプの多肉植物が使えますね。上は歩けないけど。


jardin08.JPG


GRANADAのどこか。DAR-AL HORRA??



 セメントで固めた無粋な井戸は、こういうふうにまわりを囲んで、植木鉢を飾ると、いい感じになりそうです。

jardin32.jpg


BANHOS DEL INCA, CAJAMARCA



 裏庭のいちばん奥には、モージェなどアンデスの木々を植えたいです。
 できればそこにお客さん用の離れを作る、というのが理想!


jardin42.jpg


PACHACAMAC, LIMA



 パチャカマックでは果樹がよく育つので、チリモヤ、アボカド、マンゴー、ルクマなどなど、一通り植えたいです。
 でもどれも、将来は困るほど実をつけるでしょうから(写真のアボカドの木も、土ぼこりだらけですがよく見ると実が鈴なりです)、一本ずつでよさそうです。
 そのときまで私本体がもつか、というのは別問題として。


jardin31.jpg


BANHOS DEL INCA, CAJAMARCA


 敷地が平坦でちょっとつまらないので、少し盛り土をして多肉植物園を…というのもやってみたいです。
 この手の力仕事は、リマでは意外なほど費用がかからないので、楽しまないと損です。
 したくてもできないこともまた、多い街ですから………


jardin36.jpg


PAMPA GALERAS, AYACUCHO


 アンデスの雰囲気を出すには、イチュも欠かせませんね。
 リマの気候には合いませんが、似た雰囲気のイネ科の園芸植物があるので、それを植えればいいかな。


jardin21.jpg


VALLE DE MANTARO


 庭のアンデス・コーナーには、リュウゼツランももちろん欠かせません。
 …それにしてもこのリュウゼツラン、結び目ができるほど花茎がのたくっていますが、どうしてこうなったのでしょうね?


jardin33.jpg


BANHOS DEL INCA, CAJAMARCA


泣き虫柳もぜひ一本。
柳越しに見る満月…いいですねえ。


120523-11.jpg


 CARMEN DE LOS MARTIRES, GRANADA


 そしてペットは孔雀!
 しずしずと孔雀が尾を引いて歩く庭は、アシエンダぽくてすごくいいだろうな。


 それにパチャカマックには、たまにサソリがいるとわかってしまったので、猫さまを守るためにも、サソリを平気で食べてくれる孔雀は(妄想ではなく)飼いたいです。

 調べてみると意外なことに、ペルーには孔雀の一定の需要があるらしく、いくつも養孔雀所?が見つかりました。だいたい、ひなのつがいが500soles(約1万5000円)、というのが相場のようです。

 養孔雀所の専門家のお話によると、リマの気候は孔雀にはちょうど良く、放し飼いにできるスペースさえあれば大丈夫で、孔雀小屋はなくてもいいくらいで、またけっこう殖えたりもするそうです。

jardin45.jpg


EL GENERALIFE, GRANADA


 …とまあ妄想もいいのですけど、こうして植物の苗をあれこれ並べて、実際の作業をする日が、早く来てくれますように!


2012年6月12日(火) 午後4時半の室温24℃ 湿度63% 晴れ!
<脱サラ一周年>


 リマのスーパーマーケットWONGで売ってる、すてき??なケーキ。


120612-3.jpg



 サッカーが話題になる時節に(それがどういう周期でまわってくるのか皆目わからんのですが)、決まって店頭に並ぶような気がします。
 あんまりかわいい?ので、今年はつい買ってしまいました。食べる勇気はないです。


解剖ノ図。

120612-2.jpg120612-4.jpg



 そっか、カップケーキなんですね。
 ひとかけら味見してみましたが、とてもまずいのでお勧めしません。でもかわいい!


 これケーキじゃなくて、針刺しとかだったらいいのに。

120612-1.jpg


6月9日は前夜祭ということで大いにワインを飲みました。


 リマで手に入る地卵は最高です。
 でも地鶏のほうは、猟鳥に通じるくどさがあって(たぶん自由奔放に育ちすぎているのでしょう〜)、苦手なのですが、それを赤ワインで煮込むと実においしいことがわかりました!


 ハラペーニョをpimiento de Padron(スペイン版シシトウみたいなの)代わりにフライして食べるのも流行中。
 ときどき極端に辛いのがあって、食卓が大いに活気づきますので。



 NHKを見ていて、日本でもさいきん、退職強要や不当な減給の事例がずいぶん増えていると聞き、心をいためております……(経験者ゆえなおのこと)

 それは今まで日本人が、後進国と勝手に決めつけ見下していた国々で(たとえばペルーもそうですが)、さんざんやってきたことです。
 同じ日本人として情けなかったのは言うまでもありませんが、あくまでそれは経済的「強者」の驕りであって、力関係上どうしようもない面もあったと思います。
 ところが今では、国内の若い世代すら、大切に育てる余裕がなくなってきているとは。
 もしかして私が遠くから想像する以上に、深刻な事態なのでしょうか。


 縁がほとんど切れかかっている国のことですから、とやかく意見するつもりはありませんが、それにしても複雑な思いでいっぱいです。


 さて、まさにそういった日系企業のおかげさまさまで、昨年独立を果たしたわが家は、6月10日にめでたく脱サラ一周年を迎えました。

 まったく自由ほど、寒く、かつ楽しいものはありませんね。いろんな意味で。ふふふふふふふ。
 宿六は多くのストレスを抱えつつも、それを良い方角にふりむけ、たゆまず前進中です。
 私のほうはぜんぜんだめで、最近はここでもグチばかり、ペルー談話室の名にまったくふさわしくありませんが、これもまたサバイバル人生@ペルーの一頁、かな〜


 次からは、アンダワイラスやワンカベリカなど、アンデスの大好きな場所をご紹介して、少しずつペルー談話室らしくしたいと思っております。
 あーでもそれより先に、ペルーで家を建てる苦労話がしたいです…切実に。



このページには何も有益な情報はないので、まさかここで被害に遭う方もいらっしゃらないとは思いますが、念のため・・・
【当サイト内のあらゆる情報の無断転載等は、固くお断りいたします。
また、当サイト内の情報をご利用なさることで、万一なんらかの不利益を蒙られることがあったとしても、私こと当資料室管理人は、一切責任は負いかねますので、その点はあらかじめご了承ください】


casita.pngペルー談話室 玄関に戻る

inserted by FC2 system